全日中新会長に宮澤一則氏 東京都板橋区立中台中学校長

第72回全日本中学校長会(全日中)総会が5月20日、オンラインで開催され、新会長に東京都板橋区立中台中学校の宮澤一則校長が選出された。コロナ禍の影響を鑑み、昨年に続きZoomを活用して実施され、東京都港区にある同会事務所をホストに、全国172人の委員を遠隔で結んだ。宮澤新会長は「9000人以上いる全国の校長の周りには、約20万人の教職員、約290万人の生徒、さらにその保護者がいることを常に意識し、精いっぱい取り組んでいく」と抱負を語った。

宮澤一則新会長

就任あいさつに立った宮澤会長は、今年度、重点的に取り組む課題を「コロナ禍の学びを止めない」「『全日中新教育ビジョン』のさらなる推進」「中学校教育改革の円滑な推進」――と示した。

特に、変異株の拡大などで難化する感染予防と学校教育の両立を巡っては、「全日中における喫緊の課題」と位置付け。「感染症と共に生きていく認識を持った上で、決して、生徒の学びを止めてはならない。生徒と、私たち教職員の健康と安全の確保を最優先にしながらも、今年度から全面実施となった新学習指導要領を柱に、教育を進めていかなければならない」と決意を新たにした。

また、新学習指導要領の着実な実施や、GIGAスクール構想の実現などが盛り込まれた中教審答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」にも触れ、「中学校教育は大きな変革の時期に来ている」と強調。「教職員の指導法の改善や学校の働き方改革の推進、管理職の人材確保など、多くの課題がある。これらの解決を円滑に進めるためには、全国の市区町村、都道府県校長会と、全日中の緊密な連携が重要だ」と呼び掛けた。

オンラインで開催された総会

前会長の三田村裕・東京都八王子市立上柚木中学校長は退任にあたり、「予測困難な時代をどう生きるか、どう職責を果たしていくかを求められた1年だった。そんな中でも全ての学校で教育活動が回復され、全国9000校以上ある中学校でクラスターが発生した事例はほとんどなかった。これは全ての校長のリーダーシップと、それに応え懸命に日々の消毒作業や生徒の指導に当たった全教職員のおかげだ。胸を張っていただきたい」と、コロナ禍で奔走した全国の中学校長や教職員をねぎらった。

議事については、事前に書面評決形式で議決。

今年度より、副会長や総務部長からなる「副会長会」を新たに設置することなどが示された。

決議には、▽現在の学校教育課題に即した研修を充実させ、教職員の資質・能力の向上と使命感の高揚に努める▽「教科書無償給与制度」「義務教育費国庫負担制度」および「人材確保法」の堅持を要請し、教育水準の維持向上を期する▽学校が担うべき業務の明確化・適正化をはじめ、学校の組織運営体制の見直し、教職員の意識改革などにより働き方改革を推進し、新しい時代に求められる学校づくりに向けリーダーシップを発揮する――などが盛り込まれた。

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