昨年度の教員免許更新 コロナ理由の延期申請4530人に

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、免許状更新講習の修了確認期限の延長や教員免許状の有効期間の延長といった対応が認められた昨年度、コロナを理由とした延期・延長の申請が、対象者全体の4.5%に当たる4530人からあったことが5月24日、中教審の合同会議で文科省から報告された。都道府県・政令市のうち、新型コロナウイルスによる影響が「大いに生じた」「一部に生じた」と答えた自治体は50件(74.6%)に上り、夏休みの短縮による業務多忙で、更新講習受講期間が確保できなかったなどの実態が寄せられた。

昨年度に更新期限を迎えた教員の対応(出所:中教審初等中等教育分科会教員養成部会(第123回)・「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会教員免許更新制小委員会(第2回)合同会議資料)

同省が今年3月に各都道府県教委に実施した調査によれば、昨年度に更新期限を迎えたうち、更新申請者は7万8819人、免除申請者は1万3138人、延期・延長申請者は9514人だった。8割近くが更新を申請したものの、延期・延長申請者のうち新型コロナウイルス感染症を理由とした申請者も4530人に上った。

また47都道府県・20政令市のうち50件が、新型コロナウイルスの感染拡大により教員免許更新制に影響があったと回答した。複数の自治体から「夏季休業期間が短縮され、例年より業務多忙となったことにより、更新講習受講期間の確保ができないといった声が多くあがった」「夏季休業期間が短縮されたことにより、更新講習の受講期間の確保ができず、有効期間の延長等を行う者が多数存在した」といった声があった。

他にも「当初受講予定であった更新講習が中止になり、その後どのようにして更新すればよいかという問い合わせが増加した」「更新講習を開講する各大学が、会場の密を避けるため受講可能人数を制限したことにより、希望の更新講習が受けられず、計画的な受講が困難であったとの声があった」などの回答が寄せられた。

また教員の確保にあたっても約3割の自治体が新型コロナウイルスの影響を受けたとしており、「退職教師は、免許の更新を行わずに失効することが多いため、コロナ対応のためにスポット的に活用することができず、コロナ禍において更新制の影響を強く感じた」などの声があった。

新型コロナウイルスの影響を受けた学校教育活動への対応として、昨年度に臨時免許状を授与した件数は94件で、全体の臨時免許状授与件数(9264件)の1.0%にとどまった。内訳は小学校65件、中学校23件、高校4件、幼稚園、特別支援学校が各1件。

文科省は昨年6月5日に各都道府県教委に対し「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた教員免許更新制に係る手続等の留意事項について」という通知を出し、新型コロナウイルス感染症の影響による教員の業務量の増大は延期・延長の「やむを得ない事由」に当たるとして、延期・延長を行っても差し支えないことを周知した。


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