学校安全部会が初会合 第3次計画の策定に向け課題検証

新しい学校安全推進計画の策定に向けて、中教審初等中等教育分科会学校安全部会は5月27日、初会合をオンラインで開いた。激甚災害や新型コロナウイルスに関してなど、学校安全を巡る課題を踏まえ、来年度からの国の第3次学校安全推進計画のベースとなる議論を行う。

学校安全部会の部会長に選出された渡邉教授(YouTubeで取材)

学校保健安全法に基づく学校安全推進計画は5年ごとに見直されており、第2次計画は今年度が最終年度となっていることから、萩生田光一文科相は3月12日、中教審総会で第3次学校安全推進計画の策定について諮問した。これを受けて中教審では、学校安全部会で年内をめどに、第2次計画の検証や現在の学校安全上の課題を整理し、第3次計画に向けた議論を取りまとめる。その後、来年1月には中教審として答申し、パブリックコメントを経て、今年度中に第3次計画が閣議決定される見込み。

部会長には安全教育学が専門の渡邉正樹・東京学芸大学教職大学院教授が、部会長代理には学校安全が専門の藤田大輔・大阪教育大学教授が選出された。

初会合では、第3次計画の策定に向けた論点案として▽東日本大震災の発生から10年が経過したことや、近年の災害の激甚化を踏まえた防災教育の充実▽相次ぐ登下校中の事件や事故を踏まえての、防犯・交通安全の充実方策▽スマートフォンやSNSの普及などへの対応▽マスク着用時の熱中症対策など、新型コロナウイルスの感染防止対策と安全対策の両立▽学校安全の取り組みを実効的で持続的なものにするための、組織体制の在り方▽教員養成段階や教員研修における体系的な安全教育、安全管理の習得――などが事務局から示され、了承された。

委員同士の意見交換では「現行の計画における指標はアウトプット中心で、成果をみるアウトカムの評価が足りない。学校現場できちんとリスクがコントロールされているかや、意識や行動面での変化、質の向上などを見ていく視点が必要だ」「3年前に愛知県豊田市で小1の男の子が熱中症で亡くなった事故があった。非常に暑い日だということは学校も認識していたが、責任者が決められていなかったので誰も中止にできなかった。ガイドラインやマニュアルでも、誰がいつ、どの時点で決めるかが明確でないと、こうした事故は防げない」「現行の計画では幼稚園や特別支援学校に関する記述が具体的ではないので、第3次計画では手厚くしてほしい」などの指摘が出た。


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