生涯学習分科会第11期がスタート 不登校支援の審議を提案

中教審生涯学習分科会は5月31日、第11期としては初めてとなる会合をオンラインで開き、今期における審議事項について意見交換した。第10期までの議論を踏まえ、事務局からは成人のICTのリテラシー・スキル向上に関する取り組みが示されたほか、委員の今村久美カタリバ代表理事から、不登校の子供たちの支援についても議題とすることが提案された。

第11期の議論をスタートさせた生涯学習分科会(YouTubeで取材)

第11期のスタートにあたり、この日の会合では新たに分科会長として、前東京都三鷹市長の清原慶子杏林大学客員教授が、副分科会長には牧野篤東京大学大学院教育学研究科教授がそれぞれ選出された。

人生100年時代やSociety5.0、新型コロナウイルスの感染拡大による社会の変化などを踏まえた生涯学習・社会教育の在り方を議論してきた第10期では、「議論の整理」として、学びをより豊かにするためにICTの活用やデジタルデバイド(情報格差)の解消が重要であり、生涯学習・社会教育による学びや人のつながり、ICTの活用などは、感染症や災害から身を守ることに直結するという「命を守る生涯学習・社会教育」の視点を打ち出した。

これを踏まえ、第11期の審議事項として、事務局からは、命を守る生涯学習・社会教育の視点に立ち、社会的包摂を実現していくための生涯学習・社会教育の役割や、デジタル社会において豊かな地域社会を実現していく上で生涯学習・社会教育に必要な方策として、成人を対象としたICTのリテラシー・スキルの育成やオンラインを活用した学びの充実、情報弱者への支援などが提案された。

また、今期の議題に関する自由討論の中で今村委員は、増加傾向が続く不登校の子供たちについて、初等中等教育分科会では学校で不登校を出さないための施策が中心であり、不登校の子供への支援が十分に割かれていないと指摘。

今村委員は「一番取り残してはいけない、家庭の養育能力がなく、地域の包摂性の中で救っていかなければいけない子供たちにリソース投下ができていない。例えば、公民館など、日中に学校ではない場所で、学校と連携してオンラインによる学びを支える、そういうことが真剣に検討できる段階に来たのではないか」と、GIGAスクール構想による1人1台端末を活用するなどした、学校以外での学びの必要性を問題提起した。

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