【デジタル教科書】「紙と併用」「無償」強調 自民PT提言

デジタル教科書の在り方などを検討してきた自民党教育再生調査会の教科書問題プロジェクトチーム(PT)は6月3日、提言を取りまとめ、義務教育段階では紙の教科書とデジタル教科書の両方を無償で提供するべきだとした。また、今年度から開始しているデジタル教科書の普及促進事業について、来年度以降も継続するよう、必要な予算を確保することを求めた。PTは取りまとめた提言を近く、萩生田光一文科相に手渡すとしている。

自民党本部で開かれた教育再生調査会・教科書問題プロジェクトチーム(PT)合同会議

提言では「デジタル教科書の普及促進を図ることは、子供たちの学びの充実の観点から重要。一方、読み書きの指導など、紙の教科書で行うことが必要な場面もある」として、両方を提供できるよう「セットでの価格の在り方も検討し、無償措置の対象とすべきである」と強調。高校段階では、どちらを使用するかについて、教育委員会と学校が選択できるようにすることも考えられるとした。

また今後の進め方について、「どの学習場面において、どのような方法で使用することが効果的であるかなど、紙の教科書とデジタル教科書の活用の在り方について明らかにするため、実証研究を通じたエビデンスの集積を行う必要がある」と指摘した。

その上で今年度から始まった文科省のデジタル教科書普及促進事業について、「2022、23年度においても継続的に全国の小中学校におけるデジタル教科書の導入を促進し、実証的に研究が進められるよう、必要な予算を確保すべきである」とした。PTの主査を務める義家弘介衆院議員は「ベストプラクティスの収集・共有のために継続してほしい。文科省も我々も、現場を認識した上で、いかに応援していくかというフェーズに入ったと思っている」と述べた。

提言には他にも▽教科書の検定・採択における透明性・公平性の確保(検定意見の確実な伝達、教科書検定結果公開事業のデジタル化など)▽職業教育に関する教科書の在り方(最先端の知識・技術の学習など)▽特別支援教育に関する教科書の在り方(音声読み上げや拡大機能などのICTと、従来の実践との最適な組み合わせなど)――を盛り込んだ。

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