「子供守るため教職員などに優先接種を」 院内集会で声明

新型コロナウイルスのワクチン接種が全国の自治体で進められる中、非正規も含めた教職員らでつくる「大学等教職員組合」(衣川清子委員長)が中心となって6月2日、参議院議員会館で院内集会を開き、子供やお年寄りと接触する機会が多い教職員や保育士、介護職にワクチンを優先接種することなどを政府に求める声明をまとめた。集会への参加者は「子供たちの未来を守るためにも優先接種は必要だ」などと訴え、ウェブ上の署名サイトを通じて署名を集めて政府に提出することにしている。

教職員などへのワクチンの優先接種を求めて開かれた院内集会

院内集会にはオンラインも含めて教員をはじめ介護職関係者などが参加し、それぞれがワクチンの優先接種の必要性などについて意見を述べた。都立高校の男性教諭は「高校生は活動範囲が広く、公共交通機関を利用する上、家計を支えるためにコンビニでバイトをする生徒もおり、特に高校が危ない状況だと考えている。文化祭や体育祭までに教職員や生徒にワクチンを接種するか、少なくとも継続的なPCR検査を実施してほしい」と訴えた。

また、新潟県の労組関係者からメッセージが寄せられ、「学校で働くICTサポーターなど、民間の労働者も忘れるべきではない。休業した場合に賃金が目減りして生活できなくなるとの不安もあり、PCR検査の実施など学校に関わる人全ての対策を考えてほしい」との声が紹介された。

保育士の立場からは、専門学校などで講師を務める女性が「最優先に守らなければならないのは未来ある子供たちだが、保育は濃厚接触なくして成り立たず、子供への感染が怖いとの声が現場から届いている。保育士へのワクチン接種は早急に行うべきだ」と強調した。

こうした声を踏まえて集会では、「全ての介護職・保育士・教職員に正規非正規の区別なくワクチンの優先接種」と「教育現場では全ての教職員・学生・生徒に継続的なPCR検査」を政府に求める声明をまとめ、近く署名サイトを通じて署名活動を始めることになった。

教職員などへのワクチン優先接種に関しては、福岡市が市内に勤務する保育士や学校の教職員に対して、クラスターの発生を防止するために、市独自で優先接種を実施すると発表しているほか、新潟県三条市は当日のキャンセルで余ったワクチンを、市内の教職員に接種することを決めている。

また、昨年12月にユニセフ(国連児童基金)が、学校の機能を維持するためにも、医療従事者や感染リスクの高い人に次いで、教員へのワクチン接種が優先されるべきだとするヘンリエッタ・フォア事務局長による声明を発表している。


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