アフリカと中米を同時中継 高校生が世界の課題学ぶ授業

現地で暮らす日本人リモートワーカーがファシリテートして、高校生が世界を学ぶ――。熊本市にあるルーテル学院中学・高等学校(内村公春校長、生徒1229人)は6月7日、アフリカのコートジボワールと中米のベリーズに住む日本人とオンラインでつながり、現地の文化を学んだり、交流したりする授業を行った。参加した生徒は両国の様子から、多文化共生の在り方や教育など、世界の課題に関心を広げていた。

ベリーズの子供とオンラインで交流する生徒ら(Zoomで取材)

この日、高校2年生を対象に「総合的な探究の時間」の一環として実施された同授業では、リモートワークをしながら外国で暮らしている社員が多くいる「ニット」が協力し、コートジボワールとベリーズに住む社員をオンラインで同校とつないだ。それぞれの国の文化や暮らしぶりなどを学んだ後は、現地の人との交流も行った。
ベリーズでは現地の親子が参加し、学校の様子について英語などでやり取りを試みたり、伝統料理のスープを実食した感想を紹介したりした。時差の関係で現地の人が直接出演できなかったコートジボワールでは、事前に日本から送られた質問に、動画で現地の子供たちが答えた。

授業に参加した生徒は「ベリーズには文化や言語が違ういろいろな人種の人が、お互いに仲良く暮らしている。一方で日本ではいじめなど、人を傷つけることが問題になっている。ベリーズの人たちから学ぶべきことは多いと感じた」「コートジボワールでは、私と同じ年代でも学校に行けない子供がいる。学校に毎日通えることが当たり前ではないと知った」といった感想を話した。

授業を企画した渕上美江教諭は「ICTを活用してインタラクティブな交流授業ができないかと考えた。生徒には、さまざまな国を知ることを通じて、探究に向けたいろいろな見方や切り口につなげてもらいたい。リモートワークなど、働き方の視野も広げてもらえれば」と手応えを感じていた。

ニットの秋沢崇夫代表取締役は「コロナ禍でオンライン授業が普及し、これまでは限られていた海外との交流のハードルは下がった。日本の子供たちが、同世代の世界の子供たちや、リモートワークで海外に暮らしながら働く大人と出会うきっかけにしてほしい。現在はCSRとして取り組んでいるが、今後、一つのビジネスとして成長する可能性もある」と展望を語った。


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