安全なネット利用へ新計画 自画撮り被害対策など、内閣府

内閣府は6月7日、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための施策に関する基本的な計画(第5次)」を決定した。GIGAスクール構想などで、学校でインターネットを利用する機会が増えていることから、学校での教育・啓発の推進を盛り込んだほか、自身の裸の画像などをメールやSNSで送るよう強要される「自画撮り」被害など、情報発信を契機としたトラブルが増えていることへの周知も進めるとした。

同計画は2009年に施行された青少年インターネット環境整備法に基づき、施策の推進状況や社会情勢、インターネット技術の進展などを踏まえて、3年ごとに見直しを図るもの。今回の見直しでは、子供を危険なサイトやアプリから守るフィルタリングの利用について、携帯電話事業者や販売代理店による説明義務の徹底や、発達段階に応じたペアレンタルコントロール(保護者による適切な監視・制限)の普及・啓発を柱としている。

またGIGAスクール構想などで学習目的の利用が増え、インターネット利用の長時間化・低年齢化が進んでいることを踏まえて、学校で情報教育をサポートするための資料の提供や、啓発講座の実施などを盛り込んだ。さらにインターネット・SNS上のいじめの実態把握、関係機関との連携や、相談体制の整備なども進めるとしている。

とりわけ近年は、有害なメールの受信や不適切なサイトの閲覧などの受信に関わるトラブルだけでなく、自画撮り被害や誹謗(ひぼう)中傷の書き込みなど、情報発信を契機としたトラブルが増えていることから、そうしたトラブルに関する啓発を進めることや、相談窓口を広く周知することなどを盛り込んだ。

また、裸の画像をAIで検知して撮影・送信できないようにするなどのサービスが民間事業者によって開発されていることを踏まえ、青少年を技術的に保護してトラブルを防止するこうした取り組みを促す。「従来は受信という観点が中心だったが、今後は発信という観点にも目を向ける必要がある」と、内閣府青少年環境整備担当の小山巌参事官は指摘する。

昨年11~12月に行われた内閣府の調査によれば、小学生の90.5%、中学生の97.4%、高校生の98.9%がインターネットを利用していると回答。その平均利用時間は全体で205分(3時間25分)と年々長くなっており、利用の長時間化や低年齢化が改めて浮き彫りになっている。

インターネットの危険性について説明を受けたり学んだりしたことがある子供は全体の86.5%と高く、うち95.2%が「学校・幼稚園・保育所など」で説明を受けたと回答している。一方、保護者から説明を受けた割合は35.4%と低くなっている。

また利用に関するルールを家庭で決めている子供は64.8%で、学校種が上がるほど少なくなり、高校生では半数以下の42.9%となっている。内閣府は現状、4割程度にとどまるフィルタリングの利用率向上や、家庭でのルール作りを呼び掛けている。

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