授業での端末活用43.9% 大型連休時点で半数届かず

今年4月からGIGAスクール構想による1人1台端末の整備が本格化する中、学校の授業での端末活用は大型連休時点で43.9%にとどまっていることが、子育て世代の親約2000人に聞いた内閣府の調査で、6月7日までに分かった。新学期から1カ月たっても、授業での1人1台端末の活用は、全国の学校現場の半分に満たないとの実態が浮かび上がった。小中学生のオンライン教育についても調べたところ、学校や塾などで「オンライン教育を受けている」と答えた親は全国で26.7%だった。学校の休校期間中だった昨年5~6月時点の45.1%に比べて18.4ポイント減った一方、学校が再開されていた昨年12月時点の23.8%に比べると2.9ポイント増えた。

この調査は「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」で、4月30日から5月11日までインターネットで実施された。15歳以上の計1万128人が回答し、このうち2065人が18歳未満の子供を持つ子育て世代だった。調査は第1回(2020年5月25日~6月5日)、第2回(同年12月11日~17日)に続いて、今回が3回目。

今回の調査では、全国の小中学校で1人1台端末の整備が本格化したことを受け、端末を配布された子供の親を対象に、子供のデジタル端末の活用状況について、初めて聞いた。それによると、「子供から学校の授業で活用していると聞いている」との答えは、43.9%だった。内訳は、小学生43.9%、中学生46.5%、高校生39.8%。

このほかの回答では、「自宅学習に活用しており、学習意欲向上等のプラス効果がある」22.9%、「配布されたが、活用状況はよく分からない」18.9%、「自宅学習に活用しているが、プラス効果は感じない」16.7%、「自宅と学校の連絡用に活用している」15.6%――だった。

また、小学生と中学生の子供を持つ親に、子供のオンライン教育について聞いたところ、学校や塾などで「オンライン教育を受けている」との答えは26.7%だった。学校の休校期間中に行われた第1回調査では45.1%だったが、学校が再開されていた第2回では23.8%だった。

この回答をさらに細かく見ると、「学校の先生からオンライン授業を受けている」との答えは、第1回で10.2%だったが、第2回で4.6%と半分以下になり、今回5.2%とわずかに増えた。コロナ禍の休校期間中にオンライン授業に取り組んだ学校であっても、学校が再開されると半数以上でオンライン授業を取りやめ、今年度になってわずかながらオンライン授業を取り入れている学校が増えてきていることがうかがえる。

地域別で見ると、東京23区の48.0%に対し、三大都市圏以外の地方圏では21.1%となった。これまでの調査と同じく、オンライン教育の普及は都市部が先行しており、地域によるばらつきの実態が確認された。

この調査では、「オンライン教育を受けている」との回答には、学校でのオンライン授業のほか、学校からメールなどによるオンラインでの学習指導やオンライン教材の提供を受けたり、学校以外の塾や習い事でオンライン授業を受けたりしているケースも含まれている。

教育新聞が1人1台端末の活用状況について教員を対象に行ったウェブアンケートでは、今年4月1日時点で、「授業で日常的に活用している」「授業で時々活用している」と答えた教員が計31.1%だった(回答した教員357人)。今回の内閣府調査によると、新学期が始まって1カ月が経過しても、授業での端末活用は43.9%にとどまっており、なかなか1人1台端末の利活用が進まない実態がうかがえる。学校や地域によって端末の整備・活用状況にますます格差が広がっている恐れがありそうだ。

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