小中学生への集団接種に慎重 文科相「保護者の同意を」

小中学生への新型コロナウイルスのワクチン接種について、萩生田光一文科相は6月8日の閣議後会見で、「個別接種が基本になると現段階では考えている。学校で直ちに集団接種(を行う)ということは考えていない」と述べ、学校を通じた集団接種は当面行わない考えを明らかにした。一部の自治体が中学校や高校での集団接種を検討していることについては「保護者の同意を確認する必要がある」と慎重な対応を求めるとともに、高齢者や基礎疾患のある人を優先するなどワクチン接種の優先順位に配慮するよう求めた。

ワクチン接種について検討状況を説明する萩生田文科相

厚労省の専門部会は5月28日、米ファイザー製ワクチンの接種が可能な対象年齢について、それまでの「16歳以上」から「12歳以上」に引き下げることを了承し、同省は同31日、各自治体に対象年齢の拡大を通知。これを受けて、神戸市や岡山県総社市など一部の自治体が、中学校や高校での集団接種を検討する考えを示している。

こうした動きを受け、萩生田文科相は「これまでの高齢者などへの接種方法や学校における予防接種の経緯を考えると、中学生などへのワクチンの接種については、個別接種が基本になると現段階では考えている」と説明。

その上で、中学生などへのワクチン接種を検討している自治体に対し、「接種にあたっては保護者の同意を確認する必要がある。それから社会全体のワクチン接種の優先順位として、まずは65歳以上の高齢者であり、次に基礎疾患のある方たちであることなど、さまざまな点にご留意いただく必要がある」と指摘。専門家からの意見聴取や関係省庁との調整を進め、学校でのワクチン接種について近く通知を出す考えを明らかにした。

萩生田文科相は「厚労省から通知を受けて、いま専門家といろいろな話をしている。例えば、12歳には小学校6年生と中学1年生がいるが、小学校で6年生だけ打つことが果たして現実的なのか。あるいは、年齢で切っているけれども、発達段階の子供たちが体の大きさに関係なく、大人と同じワクチン量でいいのか。そういったことを今きめ細かく相談している」と、検討状況を説明。

中学生などへのワクチン接種について「学校で直ちに集団接種(を行う)ということは考えていないけれども、仮に将来、そういったことが有効だということになれば、これは自治体とも連携しながらやっていきたい。もうしばらくきちんと整理をして、通知を出したい」と述べ、慎重な対応に理解を求めた。


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