「こども庁は組織改革ありきでない検討を」 自民文科部会

政府の来年度予算の編成方針となる「経済財政運営と改革の基本方針2021」(骨太の方針)や成長戦略実行計画の原案が公表されたことを受けて、自民党文科部会(部会長・赤池誠章参院議員)の会合が6月10日、開かれ、内容を巡って意見が交わされた。「こども庁」創設を求める自民党の決議を踏まえて、「骨太の方針」原案に新たな行政組織の創設が明記されたことに関して、「組織改革ありきでない検討を進めてほしい」などとの意見があり、党内で調整の上、政府に求めていく方針を確認した。

「骨太の方針」などへの要望が相次いだ自民党文科部会

9日に公表された「骨太の方針」原案では、子供・子育て支援を大きな柱として、「年齢による切れ目や省庁間の縦割りを排し、妊娠前から、妊娠・出産、新生児期・乳幼児期・学童期・思春期を通じ、子供の視点に立って、各ライフステージに応じて切れ目ない対応を図る」などとした上で、「こうした機能を有する行政組織を創設するため、早急に検討に着手する」との内容が盛り込まれた。

会合ではこうした内容も踏まえて、赤池部会長がさらに調整が必要な項目についてまとめたメモをたたき台に、出席した各議員が意見を述べた。この中で「こども庁」に関しては、「コロナ禍で国民負担を増やすことがないようにするとともに、現場の混乱を避けるため、組織改革ありきにならないように進めてほしい」との意見があり、「コロナ禍での安定財源確保と子供に関する行政組織創設検討への懸念」を示して、さらに検討を求めていくことになった。

また、同じく原案に盛り込まれている「デジタル時代にふさわしい質の高い教育の実現」という記述に関して、さらに幼児教育の基盤づくりが必要との観点から「幼児教育の質の向上や教育環境の整備」という文言を追記するよう検討を求めることになった。

さらに、「小学校の35人学級の教育効果を分析・検証した上で、今後の学校の望ましい教育環境や指導体制の在り方を検討する」という記述に関しても、中学校の35人学級の早期実現に向けて、「中学校を含め」との文言を加えるべきとの意見があった。

同部会では会合での意見も踏まえて、「骨太の方針」原案などに対して調整を求める項目を党内で整理し、政府に求めていく方針を確認した。

会合後、取材に応じた赤池部会長は「例えば文科省から人員や予算を削って『こども庁』を創り、文科省が対応できなくなるなどということはあってはならず、現場の混乱や不安が一番心配でもある。こうした懸念はしっかり表明し、それを踏まえて検討を進めてほしいと思う」と述べた。


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