医療的ケア児支援法が成立 学校への看護師の配置を促進

人工呼吸器やたんの吸引などの医療的ケアが日常的に必要な子供とその家族への支援について、基本理念や国・地方自治体の責務を定めた「医療的ケア児支援法」が6月11日、参院本会議で全会一致で可決され成立した。

全会一致で可決され、成立した医療的ケア児支援法(参議院インターネット審議中継より)

同法の基本理念では、医療的ケア児がそうでない子供と一緒に教育を受けられるように最大限配慮することや、医療的ケア児や家族に対して医療、保健、福祉、教育、労働の関係機関や民間団体が相互に連携し、切れ目のない支援を展開することを強調。高校卒業後も日常生活で必要なサービスを受けられるように配慮することや、施策を実施する際は、医療的ケア児や保護者の意思を最大限尊重することなどをうたった。

また、学校の設置者は基本理念に基づき、学校に在籍する医療的ケア児に対して適切な支援を行う責務があるとし、保護者が付き添わなくても適切な医療的ケアや支援を受けられるように、看護師などの配置を行うこととされ、自治体がその支援をすることも明記した。
医療的ケア児の支援を巡っては、医療技術の進歩に伴い、人工呼吸器の使用や日常的なたんの吸引などを必要とする医療的ケア児が増加し、個々の状況に合わせた対応、家族の負担軽減などが課題となっていた。

文科省によると、全国の幼、小、中、高、特別支援学校で医療的ケアを必要とする児童生徒は2019年11月時点で9845人に上る一方、医療的ケアに対応するために学校に配置されている看護師は3552人にとどまるなど、十分な支援が行われているとは言えない状況にある。同法によって、学校現場での医療的ケア児の支援の充実が期待される。

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