小さな町ならではの改革を報告 教育長・校長プラットフォーム

教育改革を進める教育長や校長らによる「教育・学びの未来を創造する教育長・校長プラットフォーム」の今年の総会が6月13日、オンラインで開かれ、地域連携やGIGAスクール構想などをテーマに、教育委員会や学校の実践事例が発表された。教育長による発表は、いずれも人口1万5000人以下の小規模自治体の、学校現場と地域との距離の近さを生かした取り組みについてだった。

トップダウンではないリーダーシップの考え方について話す梶原教育長(右、Zoomで取材)

県内でいち早くGIGAスクール構想による1人1台環境を実現した大分県玖珠(くす)町の梶原敏明教育長は、教員や地域に当事者意識を持ってもらうための仕掛けを伝えた。例えば、1人1台環境の実現にあたっては「玖珠町の未来を創る人材育成有識者会議」を立ち上げ、教員を含む約50人で、ICTを活用してどのような教育を実現していくかを共有してもらった。

その後、学校関係者に陽性者が出て町内の中学校が休校となった際には、生徒が端末を自宅に持ち帰っての、同時双方向型のオンライン授業を全教科で実施することができ、保護者や生徒の満足度も高かったという。

梶原教育長は「教育委員会が上からいくらやれと言っても、現場の教員が自分事として捉えないと駄目だ。『やらされ感』ではなく、納得と理解がないとみんな本気でやらない。教員や企業、地域、いろいろな人が入って、自分たちがつくるGIGAスクールにしてもらった」と成功の秘訣(ひけつ)を振り返った。

また、町内に小学校と中学校が1校ずつという岡山県早島町の徳山順子教育長は、15歳を見据えた幼保小中で一貫した教育の展開について発表。持続可能な開発のための教育(ESD)とキャリア教育を軸にした探究型学習や、地域のボランティアによる「放課後はやしま塾」、教員が地域について知るフィールドワーク型の研修などの取り組みを紹介した。

徳山教育長は「ESDとキャリア教育で子供たちのグリット(やり抜く力)が伸び、教員が同じベクトルを向くことで小中一貫教育ができている」と強調した。


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