漫才で教職パフォーマンス学ぶ 東京理科大が新科目

東京理科大学は今年度から、教職課程の新たな科目として学生が漫才作りに挑戦する「教職パフォーマンス演習」を設置し、6月14日に初回講義を開いた。これまでもバラエティーに富んだ特別講座を展開してきた同学教育支援機構教職教育センターの井藤元准教授が講師を務め、お笑いコンビ「じなんぼ~いず」のシギハラヨシアキさんがゲスト講師に招かれた。学生は教育実習で活用できる、30秒で初対面の相手にインパクトを与える自己紹介法などを学んだ。

井藤准教授(左)と、ゲスト講師のじなんぼ~いずのシギハラさん(右)

同講義は、漫才づくりを通して発想力やプレゼン力、コミュニケーション力を高め、アクティブ・ラーニングの実践など、これからの教師に求められるパフォーマンス力を身に付けることが狙い。講義の最終回では、学生がペアを組み漫才を披露するという。同学ではコロナ禍でオンライン講義が続いていたが、今回は対面とオンラインのハイブリッド型の講義が実現した。

初回の講義では、まず学生は、30秒で初対面の相手の心をつかむ自己紹介に挑戦。シギハラさんは「あえて自分の印象とかけ離れたところを強調する『ギャップ』、大げさに表現する『誇張』、自分の大好きなものをとことん語る『偏愛』。3つのどれかの要素を入れると、聞いている相手の印象に残る」とアドバイスした。

実践になると、それまで緊張した面持ちだった学生たちも、バラエティー番組の出ばやしに合わせて元気よく登場。一人一人、熟考したエピソードを盛り込んだ自己紹介を披露した。例えば「真面目に見られるけれど、飲み歩くのが大好き。でも、おちょこに2、3杯で酔っぱらって寝てしまう」「かわいいものが大好き。スヌーピーが手放せません」「こう見えて大阪出身なので、お笑いには厳しいです」など、学生らはオリジナルの要素を取り入れながら、巧みに自分をアピールした。

シギハラさんは「アドバイスがないくらい上出来」と感心し、「名前だけを覚えてもらうよりも、親近感が湧いて、話し掛けやすくなる」とユニークな自己紹介の効果を説明した。

講義の後半では、シギハラさんから漫才の仕組みについてレクチャーを受けた上で、学校現場で生かす方法を考察した。

グループに分かれ、漫才と学校現場で生かせるパフォーマンスの共通項を考える学生ら

シギハラさんはネタ作りについて、観客の年齢や背景に合わせて、設定や言い回し、言葉遣いなどを変えていると説明。例えば、ファミレスや病院など、多くの人が行ったことがある場所を話の舞台にしていることを明かした。

井藤准教授は学校現場でも参考にできるポイントがあると説明し、「児童生徒が興味を持ちやすいエピソードを盛り込んだり、学習習熟度や年代に合わせて言葉を変えたり、アプローチ方法を工夫してほしい」と述べた。

高校の数学教師を目指しているという受講学生は、「思ったより面白く学べた。来年、教育実習が控えている。授業の導入でどんな言葉掛けができるのか、生徒に心を開いてもらうために何ができるか、これからヒントを得たい」と語った。

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