SDGs×起業家教育 高校生が1年間で起業を目指す特別授業

東京都世田谷区にある駒場学園高等学校(笠原喜四郎校長、生徒1344人)では今年度、1年間をかけて生徒が起業を目指しつつ、国連の持続可能な開発目標(SDGs)を学ぶ特別授業「起業LAB」を行っている。授業は教育プログラムの開発を手掛ける「TOKYO EDUCATION LAB」と連携し、実際に実現可能性の高い事業計画があれば、審査員が出資を判断するという。このほど行われた授業では、生徒らの構想に類似した事業を行っている企業を調べ、起業に向けてイメージを具体化させていった。

起業に向けて活発にディスカッションをする生徒ら

同校では数年前からSDGsをテーマにした探究型学習に取り組んでおり、SDGsを意識したビジネスを考えることで、生徒はさまざまな探究的な学びの要素を身に付けることにつながると、この特別授業を企画。当初は定員20人で募集したところ、40人を超える参加希望者があり、現在は起業したい事業内容ごとにグループに分かれて、リサーチを進めているという。

全体で全18回が予定され、3回目となるこの日の授業では、「TOKYO EDUCATION LAB」の金井隆行代表取締役らが講師となり、中学3年生で一般社団法人「Sustainable Game」を立ち上げた山口由人代表理事をモデルに、高校生がSDGsで起業するイメージを共有。グループごとに、自分たちが目指そうとしているビジネスに近い取り組みをすでに行っている企業について意見交換し、福祉やものづくり、ファッション、芸能などの分野で、どういったビジネスをしたいかを発表した。

金井代表取締役は「特別授業用のSNSのグループチャットを見ていると、自主的に興味がある企業のオンラインセミナーに参加したり、活発な議論をしたりする様子が見られる。授業でも生徒が質問を積極的にするようになったし、何より目つきが変わってきた。これからいよいよ本格的な起業に向けた内容にシフトさせていきたい」と語る。

この特別授業を担当している長田一郎教諭は「あと一歩を踏み出せない生徒が、誰かに背中を押してもらうのではなく、自分の力で主体的に動くようになることに期待している。たとえ起業に至らなくても、ここでしっかり考える機会を持てれば、確かな視点を持った生徒になれるはずだ」と話す。


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