20年度学校教育費は13兆8180億円 空調整備で増加

文科省が6月16日に公表した2020年度地方教育費調査の中間報告によると、19年度に支出された地方教育費の総額は16兆3848億円となった。前年度に比べ4153億円増加し、伸び率は2.6%増だった。このうち地方公共団体が公立の学校教育のために支出した学校教育費は13兆8180億円で、前年度と比べ3777億円増え、伸び率は2.8%増だった。空調の整備など、学校の設備・備品費などへの支出が前年度から3445億円増えたことが全体を押し上げた一方、教職員の人件費は減少傾向が続いている。

学校教育費の内訳を財源別に見ると、▽国庫補助金 1兆8084億円(前年度比4.0%増)▽都道府県支出金 7兆75億円(同0.5%減)▽市町村支出金 4兆1416億円▽地方債 8548億円(同32.8%増)▽寄付金 58億円(同15.0%増)--だった。市町村による支出金は1949年度以来、過去最高となった。

支出項目別にみると、人件費や教育活動費など消費的支出は11兆2111億円(同141億円、0.1%減)で微減となったが、建築費や備品費など資本的支出は1兆7439億円(同3445億円、24.6%増)と大幅に増えた。資本的支出が大幅増となった理由について、同省総合教育政策局調査企画課では「空調設備の整備を進めた地方公共団体が多かったとみられる。2018年度補正予算で国が関連経費を交付しており、それが呼び水になったのではないか」と説明している。

一方、消費的支出のうち、人件費は9兆3509億円で前年度と比べて460億円減り、比率で0.5%減となった。さらに人件費の内訳を学校種別に見た場合、小学校は4兆591億円(同0.8%減)、中学校は2兆2909億円(0.9%減)、高校(全日制)は1兆7516億円(同0.9%減)だった。教職員の人件費は1997年度の11兆817億円をピークに減少傾向が続いている。このうち退職・死傷手当は小・中・高校ともに2012年度をピークに減少しており、地方公共団体にとって重荷となってきた団塊世代の大量退職に伴う退職金の負担はかなり緩和されてきた。

地方教育費の総額は、地方公共団体が公立の幼稚園、小・中・高校などにおける学校教育活動(大学・短大は除く)、図書館や体育・文化関係施設などの経費となる社会教育費、教育委員会の事務費などにあたる教育行政費として支出した経費の決算額。教育政策を考える基礎資料として、文科省が取りまとめている。

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