外国人高校生の日本語指導 制度化に向けポイントを議論

日本語指導の必要な外国にルーツのある高校生への支援の制度設計を議論している、文科省の検討会議は6月14日、第2回会合をオンラインで開いた。高校や自治体での対応事例に関するヒアリングを行い、外国人生徒の日本語指導の制度化に向けたポイントを協議した。

外国人高校生の日本語指導の制度化に向けた論点が話し合われた第2回会合(YouTubeで取材)

ヒアリングでは、委員の額田豊一神奈川県立座間総合高校校長が外国人生徒の多い神奈川県立高校での取り組みについて、山本エリ三重県教育委員会事務局高校教育課指導主事が、三重県における高校生の日本語指導の状況について、それぞれ説明を行った。

額田校長は、神奈川県の一部の県立高校などでは、外国人生徒を対象とした「在県外国人等特別募集」が実施されており、合格後には、高校側が在籍している中学校やフリースクールに合格者の日本語能力などを聞き取り調査したり、プレイスメントテストを実施して教科ごとに個別対応授業が必要かどうかを判定したりしていることを強調。校内に「在県外国人生徒支援会議」を設け、定期的に外国人生徒の支援方策を検討していることを報告した。

山本指導主事は、県教委では、外国人生徒の母語の学習支援や保護者の通訳などを担当する外部人材として、スペイン語やポルトガル語などに対応した外国人支援専門員を配置したり、外国人生徒の日本語学習の支援や教職員の研修を担当する日本語指導アドバイザーを派遣したりする取り組みを発表。また、社会生活で必要な日本語力の育成やキャリア教育を目的に、放課後1時間程度の「日本語学習クラブ」を年間30回開催していることも紹介した。

こうした取り組み事例を踏まえて、後半では外国人生徒の日本語指導の制度化に向けたポイントが話し合われた。委員からは「教員や校長が、本来は日本語の指導が必要なのに、会話ができるから必要ないなどと判断してしまうことがある。日本語教育を専門としているコーディネーターが、一緒に入って考えられるシステムが必要ではないか」「専門高校では、単位数の問題から日本語指導のための取り出し授業を実施する場合、どこまで柔軟に対応できるか課題がある」「中学校やフリースクールと連携し、高校入学前からの橋渡しをしっかりすべきだ」などの意見が出た。

関連記事