「半分以上を対面授業の予定」 大学全体の97%に増加

文科省が今年3月に、全国の大学を対象に今年度前期の授業実施方針を調査したところ、「半分以上を対面授業とする予定」と答えた大学が全体の97%に上っていたことが7月2日、分かった。昨年12月に公表した調査結果の約8割から上昇した。調査後に東京や大阪などで緊急事態宣言が出されたことから、実際の対面授業の実施率は下がったとみられるが、同省は「各大学が学生の学びの場を確保しようと取り組んだ姿勢の表れではないか」と分析している。

この調査は全国の国公私立大学(短大含む)と高等専門学校を対象に、今年3月19~31日に実施。1064校から回答を得た。

調査結果によると、「全面的に対面授業」が387校(36.4%)、「ほとんど対面」が307校(28.9%)、「7割が対面」が188校(17.7%)、「対面と遠隔が半々」が154校(14.5%)、「3割が対面」が25校(2.3%)、「ほとんど遠隔」が3校(0.3%)となり、半分以上を対面授業とする予定と答えた大学が合わせて1036校(97.4%)に上った(=グラフ参照)。

また、半分以上を対面授業とする予定と回答した大学のうち約6割は、学部や学年によって授業形態に差があると答え、入学直後の1年生に優先的に対面授業を行うなど配慮しようとするケースも見られた。

大学の授業を巡っては、コロナ禍で全国的にオンラインに切り替えるケースが相次ぐ中、萩生田光一文科相は記者会見などで「学生の学修機会の確保と感染対策の徹底の両立を図っていただきたい」と述べ、工夫しながら対面とオンライン授業を併用してほしいと呼び掛けていた。

また、今回の調査で、各大学の授業の実施方針への「学生の理解・納得の状況」も質問したところ、「学生のほぼ全員が理解している」が424校(39.8%)、「大多数が理解している」が486校(45.7%)と合わせて全体の8割以上に上り、学生へのアンケート調査や意見交換などを通して、各大学が学生から一定の理解を得ていると認識していることも分かった。

この調査の後、東京や大阪などでは緊急事態宣言が出された上、大学にオンライン授業を要請する動きもあったことから、実際の対面授業の実施率は下がったとみられる。この結果について文科省高等教育企画課は「文科省でも対面とオンラインの併用を呼び掛けたが、各大学が学生の学びの観点から教育機会を確保しようと取り組んだ姿勢の表れではないか」と話している。

一方、今年春の卒業式と入学式の実施率は、卒業式の式典実施が998校(93.8%)、入学式の式典実施が1007校(94.6%)に上り、ほとんどの大学などで実施されていた。

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