児童扶養手当の行政手続き 3割のひとり親が嫌な思い

経済的に厳しい母子家庭への支援を行うNPO「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」は7月5日、離婚などによるひとり親家庭を対象に支給される児童扶養手当について、行政窓口の対応の問題点をまとめたリポートを公表した。3割の保護者が、児童扶養手当の窓口で嫌な思いや屈辱的な扱いを受けているとして、対応の改善を求めた。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、同NPOなどでは、経済的に困窮している母子家庭への継続的な調査を実施。今回のリポートでは、児童扶養手当の現況届を提出する8月の直後に行われた、昨年9月時点での調査を基に分析を行った。

コロナ禍で児童扶養手当を郵送で受け付けた割合

それによると、現況届について、厚労省では昨年、新型コロナウイルスの感染防止の観点から、対面による手続きを前提とせずに、郵送による受付を原則とするよう要請した通知を出していたにもかかわらず、従来通り役所に持参して提出したのは、東京都内では44.5%、それ以外では77.6%に上るなど、地域間で対応に差がみられた。

現況届の際に提出すべき書類には、自治体によってばらつきがあり、自由回答では提出書類の多さや分かりにくさを訴える意見が多く挙がったほか、現況届の申告書に元夫の名前の記入を求められるケースがあり、精神的に苦痛だという声もあった。また、現況届の提出の際に、口頭や書面チェックで異性との関係を尋ねられ、プライバシーの侵害や不快感を抱いている人が少なくないことが分かった。

児童扶養手当の窓口に対して、嫌な思いや屈辱的な扱いを受けると感じるかという質問に「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた人は、都内で29.7%、それ以外で30.9%を占めた。

こうした結果を踏まえ、同NPOは▽現況届の郵送提出を認めること▽提出書類を分かりやすく簡素なものに見直すこと▽受付窓口での配慮やプライバシーの保護▽異性との交際に関する質問の運用見直し――などを提言した。

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