高校生の就職活動が本格化 コロナ禍でも採用に前向きな企業も

コロナ禍における2度目の高校生の就職活動が本格化している。都内では合同企業説明会「ジョブドラフトFes」(ジンジブ主催)が7月12日に開かれ、就職を希望する250人以上の高校生が来場して、出展企業の説明を熱心に聞いた。

出展企業から仕事について説明を受ける高校生ら

この日は高卒採用を予定している72社・団体が出展。

今回初めて出展したという測量会社では、代表取締役自らがブースで高校生を迎え入れた。「例年、工業高校の卒業生を採用してきたが、昨年はコロナの影響で高校とうまくコミュニケーションできずに、採用数が減ってしまった。そこで今年は普通科の高校生にもアプローチしようと、出展を決めた。高校生や先生に、どうすれば計測の仕事に興味を持ってもらえるかが課題だ」と打ち明ける。

同じく初出展の、回転寿司のチェーン店を経営する企業の採用担当者は「寿司はテイクアウトの需要もあり、コロナ禍でも出店を進めている。会社の成長には若い人材が必要だ。高校生と気兼ねなく話せるのは新鮮。高校生はどうしてもまだ遠慮しがちなので、もっと質問をしてもらえたら」と話す。

足を運んだ高校生に話を聞いてみると「祖父が受けている介護を通じて、介護の仕事に興味を持った。個人的に資格の勉強も始めている。ちゃんと就職できるか不安だ」「会社名だけだとイメージがわかない。オンとオフをはっきりさせて、ちゃんと休んで自分の時間をつくれるところがいい」など、就職活動が始まったばかりの7月とあって、まだ仕事への考えを固め始めたところといった状況がうかがえた。

引率していた通信制高校の教員は「例年に比べると、家庭の経済的な事情から就職を希望する生徒が増えている印象だ。通信制高校は商業高校や工業高校と比べると求人が来ない。向こうから来るのを待つより、こちらから情報を集めに行く必要がある」と説明。

定時制高校の教員は「通常の高校生の就職活動では、いきなり会社訪問で、その時点で絞り込まないといけないので、こういう合同説明会はいろいろなものが見えてよい。まだ将来やりたいことが定まっていない生徒に、まずはさまざまな情報に触れてもらいたい」と生徒の様子を見守る。

ジンジブの新田圭取締役・社長室室長は「ワクチン接種が始まり、コロナの収束を見通して、今から採用に積極的になっている企業が出てきている。これを機に、高卒採用にいろいろな企業が目を向けて、高校生の選択肢が増えてくれたら」と期待を寄せる。

関連記事