八街市の死傷事故でPTAから要望 中教審学校安全部会

次の学校安全推進計画の策定に向けた議論を行っている中教審初等中等教育分科会学校安全部会は7月14日、第3回会合をオンラインで開いた。学校の安全教育の取り組みをテーマに、委員による事例発表と協議が行われたほか、千葉県八街市で下校中の児童5人が死傷した交通事故を受けて、同市のPTAからの声も報告された。

小学校における安全教育の取り組みについて、大阪大学大学院人間科学研究科の中井宏准教授は、子どもたちが自ら危険な場所を見つけ、注意を促す標識を考えるプログラムを紹介。小学4年生に実施したところ、授業後に校内での負傷者数が、その学年は減少するなどの効果が見られたことを報告した。

幼稚園の安全教育について説明した東京都江東区立第五砂町幼稚園の渡部佳代子園長は、幼児期の特性を踏まえ、日々の生活や遊びの中で繰り返し指導したり、イラストなどの視覚教材を利用したりするなどの工夫が必要だと強調した。特に交通安全では、近年は保護者が運転する自転車に乗って移動することが増え、横断歩道を自分で判断して歩く機会が小学校入学までに十分でないと指摘。

「保護者と連携した指導は重要な意味がある。幼児は1人で外出することはないので、大人がどんな交通安全意識を持って、手本を示せるか。保護者には、子どもに指導する意識を高めてもらうようにしている」と話した。

通学路の継続的な改善を求める日本PTA全国協議会の山田副会長(YouTubeで取材)

千葉県教育庁企画管理部教育総務課障害者雇用推進班の村山猛主幹は、特別支援教育における安全教育の充実を呼び掛けた。交通安全では、視覚障害のある子どもに対して、学校近辺の安全な道路で白杖を用いた歩行指導が行われることもあるとして、安全な歩行訓練ができる道路環境の整備が必要だとした。

日本PTA全国協議会の山田洋子副会長は、八街市の事故が起きた地域の中学校のPTA会長の話として、事故が起きた道路はPTAでも危険箇所として認識されており、改善について同市に対して毎年要望書を提出していたものの、改善が行われてこなかったことや、行政や地域、学校が連携して、継続的に通学路の危険箇所を改善していくシステムの構築の必要性を報告。

「PTAや学校で通学路の安全点検はやっているが、国としても、通学路を継続して改善していくように、強く推し進めてもらいたい」と要望した。

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