北海道安平町に義務教育学校開校 チームラボがデザイン

北海道安平(あびら)町は7月16日、町役場で会見を開き、2023年度4月に町内初となる義務教育学校を開校すると発表した。18年の北海道胆振東部地震で被災し、いまだ仮設校舎での授業が続く町立早来中学校と、町立早来小学校の児童生徒の新たな学び場となる。デジタルアートで知られるチームラボなど企業とタッグを組み、施設内に最新テクノロジーを取り入れて学習環境の充実を図るほか、安平町の自然を生かした学びの場を設計する。また、学校と地域の分断をなくすことを目標に掲げており、学校施設を町民にも開放し、コミュニティセンターとしての役割も果たす。

チームラボらがデザインした新たな教室のイメージ

会見した及川秀一郎町長は「復興のシンボルにしたい。学校が小さな町であり、安平町全体が大きな学校になるよう進めていきたい」と強調した。

同町によると、新たな学校のコンセプトは「自分が“世界”と出会う場所」。児童生徒が学校を通して、異なる年齢やさまざまな世代の人々と出会い、多様な価値観と考えに触れることが狙い。

そのため学校を児童生徒の学びの場としてだけでなく、地域とつながるコミュニティセンターとしても活用する。加えて児童生徒の学びに町民が加わり、地域や社会課題をテーマにした学習を展開することで、子どもたちが地域の一員として社会参画するきっかけをつくるという。

施設面でも、地域を巻き込んで学びを深める工夫を施す。例えば「音楽室=スタジオ」「美術室=アトリエ」「家庭科室=キッチン」など、児童生徒だけでなく町民も同じ空間を共用できる環境を整備。自動的に鍵を施錠できるスマートロックや、ネット上から学校施設を予約できるサービスを活用し、学校とコミュニティセンターのスペースの共存を目指す。

さらに、学習環境の充実も図る。児童生徒にはiPad、教員にはiPhoneが支給されるほか、「9年間の旅」と銘打ち、学年ごとに異なるデザインの教室空間で学びに打ち込む。敷地内の自然も生かし、自然観察できる「観察の庭」、町内を一望できる「すずらんの丘」、芝生の上に寝転んで過ごせる「早来はらっぱ」なども整備して、児童生徒と町民が一緒になって楽しめる学校を実現させるという。


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