落語に学ぶ「聞きたくなる話し方」 東京・明治小で教員研修

東京都江東区立明治小学校(喜名朝博校長、児童920人)で7月19日、落語から授業づくりのヒントを学ぶ教員研修が開かれた。落語で演目に入る前の世間話や小咄(こばなし)である「まくら」が、授業の導入に生かせるのではないかということから、同校の教職員ら約40人が参加した。講師の落語を聞いた教員からは「次が聞きたい、と思わせる話し方だった」などの声が上がり、落語の技法について多くの質問が寄せられた。

講師の落語に聞き入る教職員

講師として登壇し、落語を披露したのは、同校の元PTA会長で元江東区教育委員でもある宇佐美衛氏。小学生の時に落語に魅了され、大学の落語研究会を通じて学んだ。喜名校長は「落語のまくらでは、急に本題に入ることもなければ、本題とかけ離れているわけでもない。まさに身近な生活や経験、既習事項を授業に結び付けるカリキュラム・マネジメントだな、と感じている」と、今回の研修で落語を取り上げた背景を説明した。

宇佐美氏の落語を聞いた教員からは「声のトーンなどで気を付けていることは」「自然な話の流れになるよう事前に作りこんでいるのか、それともアドリブなのか」「客の様子を見ながら、予定していた話の流れを変えることはあるのか」など、授業づくりをイメージした質問が多く出された。

それに対し宇佐美氏は、一息でしゃべる、緩急をつける、登場人物の役割を演じすぎず、観客の想像力に委ねる、といった落語ならではの技法を紹介。また、アドリブのように見えるところも事前に話の展開を作りこんでいること、一方で観客の反応を見ながら、笑いが起こっている間は待つなど、臨機応変に工夫を凝らしていることも明かした。

参加したある教員は「これだけ眠くならない研修は初めてだ」と笑いながらも、「自分は眠くなる授業をしていないかな、と不安になった。子供たちのために、分かりやすい話し方を研究しなければいけない」と感想を語った。

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