日本語教師の国家資格化で報告書 次の通常国会で法案提出へ

外国人に日本語教育を行う日本語教師の資格制度化を議論してきた文化庁の調査研究協力者会議は7月29日、第9回会合をオンラインで開き、国家資格としての「公認日本語教師」の条件などを整理した報告書を取りまとめた。これを受けて国は来年の通常国会での、制度化のための法案提出を目指す。

同会議は、昨年3月に文化審議会国語分科会で取りまとめられた「日本語教師の資格の在り方について(報告)」に基づき、国家資格としての「公認日本語教師」の制度について、日本語教育能力を判定する試験や教育実習の在り方、日本語教育機関の類型化などを検討した。

認定資格の取得にあたり、日本語教育の実践につながる基礎的な知識をみる試験と、日本語教師としての現場対応能力につながる問題解決能力を測定する試験の、2つの筆記試験に合格する必要があるとし、試験は年1回以上、文科省が指定する試験実施機関で行うこととした。また、日本語教師養成機関で一定の模擬授業や教壇実習などを行う、教育実習の履修・修了も原則とした。

公認日本語教師の資格のイメージ案

一方で、国語分科会の報告で盛り込まれていた10年ごとの更新講習や、学士以上の学位の取得といった要件については、更新講習の対象者や有効期限の補足が困難であることや、保育士や福祉従事者など、さまざまな人に門戸を広げる狙いなどから、見送られることとなった。

報告書では、公認日本語教師が活躍することになる日本語教育機関についても、教育水準の維持や質の向上が必要になると指摘。目的に応じて「留学」「就労」「生活」の3つの類型に分けて、審査や評価を行う方針も示した。

文化庁は厚労省や法務省など関係省庁とも協議を進め、来年の通常国会を視野に制度化に向けた法整備を進める方針。

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