県立高の電力を全て再生エネルギーに 高校生が知事に署名提出

 地球温暖化対策に関心を持つ神奈川県の高校生が、県立高校で使う電力を全て再生可能エネルギーに変えようと呼び掛けたネット上の署名が2万3000人に達し、呼び掛け人の高校生が8月3日、神奈川県庁を訪れて黒岩祐治知事にその署名を手渡した。黒岩知事は「高校生が問題意識を持って行動を起こしたことは素晴らしい。県立高校への太陽光発電の導入に取り組みたい」と答えた。

 県庁を訪れたのは、「ふきたろう」のハンドルネームで署名活動に取り組んだ、同県立高校2年の女子生徒。中学時代から地球温暖化問題に関心を持っていたが、去年秋、生物の授業で地球温暖化がこのまま進むと生態系が崩れるという話を聞き、強い衝撃を受けたという。さらに勉強を進めるうちに1つの矛盾を感じた。

神奈川県の黒岩知事に署名を渡すふきたろうさん(写真手前)

 「火力発電が地球温暖化の原因の1つであるにもかかわらず、教室のエアコンなどの電気が火力発電で賄われている。地球温暖化の授業をするために地球温暖化を進めている」

 こうした問題意識から何か行動を起こそうと考える中で、ネット上で署名を集められるサイトの存在を知り、身近な高校の電力を再生エネルギーに変える活動を思い立ったという。活動に賛同してくれたクラスメートと5人で、この活動をスクールとエコロジーを組み合わせた「schology(スコロジー)キャンペーン」と名付け、今年3月から環境への学びを深めながら署名を集めた。

 3日は、これまでに集まった2万3000人余りの署名を黒岩知事に直接手渡し、「身の周りの電力から環境にやさしいものに変えたいと署名を考えた。県でもいろいろな対策を進めていると聞いたので、未来の環境問題の被害を防ぐためにもその架け橋になれたらと考えている」と思いをぶつけた。

 署名を受け取った黒岩知事は「若い世代が問題意識を持って行動を起こしたのは、すごいことだ。私の知事としての活動の原点もソーラーパネルの普及であり、力強いサポートをいただき、全ての県立高校に太陽光発電をつけることにきちんと取り組みたい」と話した。

 彼女たちの活動の輪は広がり、岩手県の高校生も今年5月から同じ署名サイトで、県内の学校の電力を再生エネルギーに変えようという署名活動を進めている。知事との面会を終えた女子生徒は「2万3000人もの方が賛同してくれたのはうれしいし心強く、その方たちのためにも成果を出さないといけないと思う。まず学校の電力から再生エネルギーに変えていこうという活動を、全国に広げていきたい」と話した。

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