1人1台で校内でもトラブル 情報モラル教育の必要性高まる

 情報モラル教育に取り組むLINEみらい財団は8月5日、GIGAスクール構想による小中学校でのICTの活用状況と、情報モラル教育の実践に関する調査報告書を公表した。ネットトラブルは家庭などの学校外だけでなく、校内でも多く発生していることが明らかとなり、教員は情報モラル教育の必要性をより意識していることが分かった。

 報告書によると、過去1年間で学習者用端末によるネットトラブルが、担任している学級で起きたと回答した教員の割合は、小学校で18.5%、中学校で39.3%となった。具体的な内容をみると、小中共に、コミュニケーショントラブルや長時間利用による健康上の問題、不適切サイト(有害情報)の閲覧が多く挙がったほか、中学校では個人情報・プライバシー関連が目立った。

 ネットトラブルが起きるタイミングを複数回答で聞いたところ、小中共に家庭などの学校外が7割以上で最も多かったが、学校の授業時間中という回答は小学校で31.7%、中学校で52.8%、授業時間外という回答は小学校で27.5%、中学校で66.7%あり、校内でもネットトラブルが起きている状況が分かる。

ネットトラブルが発生したタイミング(複数回答)

 過去1年間に情報モラル教育を自ら指導した経験がある教員は、小学校で89.1%、中学校で81.5%に上り、端末の使用開始時だけでなく、必要だと判断したときに都度、指導を行っている傾向がみられた。小中共に約4割の教員が情報モラルの指導後に、児童生徒の学校外での私的なネット利用について「児童生徒の意識が高まった」「トラブルが減少した」「相談が増えた」などの何らかの変化を感じていた。

 また、今後、情報モラル教育を教員自らが指導する必要性が高まることについて「あてはまる」「ややあてはまる」と答えた教員は、小中共に約8割を占めていた。

 同調査は今年2~3月に、すでに1人1台環境が整っている学校の教員926人(小学校651人、中学校275人)を対象にインターネットで行った。東京都教委、熊本市教委、埼玉県戸田市教委などが協力した。

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