外遊び好きな児童ほど探究力高い傾向 保護者働き掛けも影響

 就学前から外遊びが好きな児童ほど小学校で探究力が高くなる傾向にあることが、国立青少年教育振興機構がこのほど公表した「青少年の体験活動等に関する意識調査(2019年度)」で分かった。また、就学前から保護者が外遊びを熱心に勧めるほど、児童の探究力が高くなる傾向もうかがえた。調査結果の考察にあたった専門家は「就学前からの外遊びの働き掛けや外遊びは、児童の発達に重要な意味があると考えられる」と指摘している。

 この調査は、同機構が全国の小中高生や保護者を対象に、青少年の自然体験や生活習慣などに関する実態を把握しようと行っているもので、今回は探究に関わる資質・能力を「探究力」として、自然体験や外遊びとの関連なども調べた。探究力の指標として、「実験や観察で新たな発見をすることに興味がある」や「分からないことはそのままにしないで調べる」など16項目を設定した。

 調査結果によると、就学前から保護者が外遊びの奨励を「熱心にしてきた」と答えた家庭では、児童(小学4~6年生)の探究力の高群と中群を合わせた割合は75.3%と最も高くなった。「全くしてこなかった」と答えた家庭では62.2%にとどまり、13ポイントの差がみられた(グラフ参照)。

 また、外遊びについて就学前から「とても好きだった」と答えた児童(小学4~6年生)の探究力の高群と中群を合わせた割合は73.5%に上り、「嫌いだった」と答えた児童の61.8%を12ポイント上回った。また、外遊びへの志向性が高いほど探究力も高まるという関連が見られた。

 これについて、調査結果の考察にあたった文教大学人間科学部の金藤ふゆ子教授は「就学前からの外遊びを奨励する行為は、就学後の児童の探究力向上にプラスの影響を及ぼすなど、保護者の外遊びの働き掛けや幼児の外遊びは極めて児童の発達に重要な意味を有していると考えられる」と指摘している。

 また、外で過ごす時間と近視や肥満との関連を分析したところ、外で過ごす時間が長いほど肥満や近視の抑制につながる可能性が示唆される結果が出た。視力でみると、1週間に外で過ごす時間が「10時間以上」と答えた児童(小学4~6年)の近視(メガネの使用など)の割合は19.8%にとどまっているが、「(外で過ごす時間は)ほとんどない」と答えた児童は36.7%と2倍近い差があった。

 肥満については、「10時間以上」外で過ごす児童(小学4~6年)の肥満(軽度~重度)の割合が10.9%だったのに対し、「(外で過ごす時間は)ほとんどない」児童は、12.7%だった。

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