公立小中学校の耐震化率99.6%に 未完了施設は444棟

  全国の公立小中学校の耐震化率は99.6%に達し、改修が完了していない施設は444棟まで減ったことが、文科省が8月6日公表した「公立学校施設の耐震改修状況フォローアップ調査」で分かった。屋内運動場の吊り天井などの落下防止対策の実施率も、99.5%とほぼ完了した。一方で、屋内運動場の天井材や窓ガラスなどの非構造部材の対策実施率は52.1%にとどまり、同省は非構造部材を含めた耐震対策が未実施の施設について、教育委員会などに早期の完了を要請する方針。

 文科省によると、公立の幼稚園から小中高、特別支援学校など公立学校施設の耐震対策は2015年度におおむね完了したが、一部で未対応の施設もあることから毎年、取り組み状況をフォローアップしており、今年4月1日現在の耐震化の実施状況をまとめた。

 調査結果によると、建物の構造体の耐震化率は全体で99.5%に達し、未完了の施設は842棟となった。校種別でみると、▽幼稚園 97.1%(未完了117棟)▽小中学校 99.6%(同444棟)▽高校 99.1%(同266棟)▽特別支援学校 99.7%(同15棟)――となり、小中学校の校舎などの耐震化は着実に進んでいることがうかがえた(グラフ参照)。

 また、東日本大震災や熊本地震でも被害が見られた、屋内運動の吊り天井などの落下防止対策の実施率は全体で99.2%に達し、未完了の施設は311棟だった。校種別では、▽幼稚園 100%(未完了0棟)▽小中学校 99.5%(同164棟)▽高校 98.2%(同144棟)▽特別支援学校 99.7%(同3棟)――となった。

 一方、屋内運動場の吊り天井以外の天井材や窓ガラス、放送機器といった非構造部材の耐震対策実施率は、全体で52.0%にとどまった。内訳は▽幼稚園 52.0%▽小中学校 52.1%▽高校 49.1%▽特別支援学校 59.5%――だった。柱などの構造体に比べると非構造部材の耐震対策は遅れているが、熊本地震では天井材の落下、窓ガラスの破損などで、避難所となった熊本県内の公立学校のおよそ3分の1で体育館が使えなくなったことがあり、非構造部材の耐震対策の必要性が指摘されている。

 調査にあたった文科省文教施設企画・防災部は、非構造部材を含めた耐震対策が完了していない学校施設を管轄する教育委員会などに早期改修を要請するとともに、老朽化した建物ではガラスの破損や内外装材の落下などで被害が広がる恐れもあることから、老朽化対策の取り組みを支援したいとしている。

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