現役教員が使いどころを紹介 「ロイロ授業フェス」

 GIGAスクール構想の本格始動に伴い、多くの学校現場で使われているロイロノート・スクールの使いどころを、ワークショップ形式などで学ぶことができる「ロイロ授業フェス.2021」が、8月5日から3日間、オンラインで開かれた。このイベントでは、ロイロ認定ティーチャーと呼ばれる現役教員たちが、授業や学級経営などの実践例を紹介した。

 イベントでは初級ステージ、中級ステージ、事例発表に分かれ、ロイロノートとZoomを併用しながら多数のワークショップが進められた。初級ステージで登壇した静岡県磐田市立豊田南小の青山紘大教諭は、ワークシートを画像化し、ロイロノート上でテキストボックスを設定することで、鉛筆を持って書くことが苦手な子供も取り組みやすくなる方法を紹介した。

 また、大商学園高(大阪府豊中市)でICT戦略室室長を務める中村天良(てら)教諭は、使い始めにおすすめの取り組みとして、授業終わりにノート・プリントを撮影・提出させる、委員会やクラブ活動など生徒がメインで使う場所・授業を作る、試験対策に1~3分程度の短い動画を作るなどを挙げた。紙のノートを運ぶ必要がなくなる、次年度以降も使えるなど、教員にとっても負担の軽減になると話した。

日本女子大附属豊明小の田中教諭が紹介した「クラゲチャート」での整理

 中級ステージでは、図を使って考えを整理することができるシンキングツール(思考ツール)を用いた学級経営の取り組みについて、日本女子大附属豊明小(東京都文京区)の田中栄太郎教諭が紹介。4年生を対象に、クラスの目標決めとそれに向けて自分が取りたい行動を、ピラミッドチャート、クラゲチャートなど5種類のシンキングツールを使って考えさせる取り組みをプレゼンした。

京都聖母学院小の三宅教諭が作成方法を伝えた「観察マップ」

 事例発表では、京都聖母学院小(京都市)の三宅正人教諭が、生活科や理科で校庭の自然観察をする際、ロイロノートを使って「観察マップ」を作成する手順を説明。学校の地図を作成しておき、その後、地図の対応する場所で撮った写真や気づいたことのメモを貼り付けていくプロセスを解説した。「校庭の様子を季節ごとに何度も観察し、1年間でどう変化したかをまとめることもできる」。

 また神奈川県藤沢市立村岡中の荒川翔(つばさ)教諭は、中学2年生の国語で太宰治の『走れメロス』を題材とした活用法を紹介。生徒たちが本文を読んで出した疑問点について、他の生徒が付箋を使って自分の考えを返したり、アンケートツールで「メロスは勇者かどうか」を投票させて議論させたりと、生徒間の活発な対話を生んだ工夫を紹介した。

 今回のイベントには約3200人の教員らが参加。参加者の習熟状況は、研修会や授業でロイロノートを数回利用したことのある人が約6割、日頃からよく利用している人が約3割、初めて利用する人が約1割だった。

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