平和を実現するアイデア 世界の子どもたちがスピーチ

 国際的な平和教育に取り組むピースピースプロジェクトはこのほど、東京都千代田区の衆院第一議員会館で「子ども世界平和サミット」(外務省後援)を開き、代表となった10代の子どもたちが、世界平和を実現するためのアイデアを発表した。各国が協力して歴史教科書をつくることや、世界中のあらゆる子どもに学習を保障する教育プラットフォームの構築など、平和の実現に教育が果たす役割に着目した提案もあった。

世界平和の実現に向けたアイデアを子どもたちが発表した「子ども世界平和サミット」

 同サミットは昨年に続き2回目の開催で、宇宙飛行士の山崎直子さんらが審査員を務めた。この日のサミットでは、11カ国約200人の子どもたちの中から代表に選ばれた15人が、世界平和を創るアイデアをテーマに日本語や英語でスピーチを行った。

 昨年、留学先のフランスで新型コロナウイルスのパンデミックに巻き込まれた崎浜空音さんは、そこで受けたアジア系の人たちに対する差別の体験から、平和のために世界中の国が協力して、共通の歴史教科書をつくることを提案。沖縄県で生まれ育った崎浜さんは「6月23日は沖縄県では『慰霊の日』だが、県外や国外ではほとんど知られていない。フランスでも、第二次世界大戦の出来事として、広島や長崎の原爆のことは知っていても、沖縄について知っている人はいなかった。歴史教科書をつくることは、他の国を知り、理解することにつながる。世界中が一つの目的で協力すれば、お互いを尊重できる世界平和につながると信じている」と語り掛けた。

 日本で6年間暮らしているケニア人のバレンシア・ボチャベリさんは、来日当初に日本の環境に慣れず、いじめを受けたこともあったと告白し、世界中で今もなお、人種をはじめとするあらゆる差別が残っていると指摘。「どの世代であっても人種で差別されることがあってはいけない。小さなことから何ができるかを考えていきたい。例えば、スポーツイベントでいろんな国の人を混ぜて、チームワークを競い合えば、お互いにコミュニケーションできる。そうやって、私たちは行動していく必要がある」と呼び掛けた。

 小中学生のころに不登校だった久松仁美さんは、その経験から、世界的な教育プラットフォームを構築し、学習の機会を保障すべきだと訴えた。久松さんは「発展途上国にもスマートフォンは行き渡っている。世界の人がアクセスできるプラットフォームが必要だ。もしアクセスできない子どもがいるのであれば、グローバルな教師団を結成して派遣してもいい。私が今教わっている先生のように、一人一人に向き合い、学ぶ喜びを届ける人になりたい」と決意を語った。

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