学校の働き方改革の環境整備へ 「精力的に予算折衝を」

 文科省の「学校における働き方改革推進本部」の第5回会議が8月27日、開かれ、教科担任制に向けた教職員数の増員や部活動改革を検討する有識者会議の設置など、働き方改革の推進に向けた今後の方向性が示された。来年度予算の概算要求を前に、本部長を務める萩生田光一文科相は「概算要求には働き方改革のための環境整備にかかる施策が大いに盛り込まれており、予算折衝に精力的に取り組んでほしい」と指示した。

「働き方改革推進本部」であいさつする萩生田文科相

 会議はオンラインで開かれ、各部局の幹部ら約40人が出席した。萩生田文科相は冒頭のあいさつで「学校現場で感染症対策にご尽力いただいている中、働き方改革が急務であることは何一つ変わらず、文科省が先頭に立って強力に進めていくべきことを再度認識しなくてはならない。全国の学校にスピード感をもって施策を届けることが重要になる」と強調。その上で「概算要求では、小学校高学年の教科担任制の推進や、支援スタッフの充実をはじめ、働き方改革のための環境整備にかかる施策が大いに盛り込まれており、今後の予算折衝に精力的に取り組んでほしい」と述べた。

 会議の中では、学校の働き方改革に向けた各局の取り組み状況を整理するとともに、今後の方向性が示された。2022年度からの本格導入を目指す小学校高学年の教科担任制については、4年間をかけて教職員定数を段階的に8800人程度改善する方針を固め、来年度予算の概算要求に、初年度分として2000人増を盛り込むことを決めている。また、学校現場で学習プリントなどをサポートする教員業務支援員(スクール・サポート・スタッフ)や、教員を補佐して学力向上にあたる学習指導員も大幅に増やす方針を打ち出している。

 さらに、働き方改革の焦点になっている中学校の部活動指導員の配置は、1万1400人に増やす方針で、段階的な地域移行を着実に実施するため、部活動の受け皿を整備する方策について検討を行う有識者会議を設置することも示された。

 また、来年度には2016年度以来、6年ぶりに文科省が教員の労働環境を詳しく調べる勤務実態調査が行われる予定で、萩生田文科相は、この調査の実施も見据えて改めて気を引き締めてアンテナを高く張り、学校現場の状況を把握するよう求めた。

 同本部は2019年1月の中教審答申を受けて設置された。学校の働き方改革に関する、2023年までの具体的な諸施策の工程表を示し、▽工程表の着実な実施とフォローアップ▽学校の業務の明確化・適正化を進めるための仕組みの構築▽学校に新たな業務を付加する場合のスクラップ・アンド・ビルドの徹底――などについて協議を進めている。

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