コロナ感染で差別偏見のない丁寧な指導を 新学期前に文科相

 秋田県由利本荘市の病院で職員が新型コロナウイルスに感染したことを受けて、同市教委が病院で働く職員の子供を一斉に小中学校から早退させていたことが分かり、萩生田光一文科相は8月31日の閣議後会見で、「ガイドラインに沿った対応と聞いたが、帰るよう言われた子供は驚くし、友達も違和感があると思う。いじめや医療従事者への差別偏見につながらないよう児童生徒に指導するなど、丁寧に対応してほしい」と述べた。また、9月1日から多くの学校で2学期が始まるのを前に、改めて学校現場で協力して感染対策の徹底に努めてほしいと呼び掛けた。

新学期に向けた感染対策などについて述べる萩生田文科相

 由利本荘市などによると、同市にある「由利組合総合病院」では今月25日、職員の感染が確認された。病院職員がPCR検査の対象となったことを受けて、同市教委は市内の小中学校に通う病院職員の子供約250人について、保護者と連絡を取って早退させるよう学校に通知したという。同市のガイドラインでは、同居の家族が濃厚接触者などとしてPCR検査の対象となった場合は出席停止とすることになっており、この内容に沿った対応だったが、同市教委は「不適切な対応だった」としているという。

 これについて萩生田文科相は会見で、「突然、親の職業に関連して帰るように言われた子供も驚くし、友達も違和感があると思う。市教委も反省しているようだが、こうしたことがいじめなどにつながらないよう、本件に限らず各教委は保健所と緊密に連携をとって、医療従事者への差別や偏見につながらないよう児童生徒に指導するなど、丁寧に対応してほしい」と述べた。

 その上で、多くの学校が9月1日に新学期を迎えるのを前に、「差別などにつながらないように徹底してほしい」と述べ、改めてコロナ感染者が出た場合などへの慎重な対応を求めた。

 また、教員に対しても、「具合が悪いときは休んでほしいと話しているが、他の教員に負担をかけるとか、子供たちに不安を与えるといって躊躇する傾向があり、感染があったというニュースを調べると、実は熱があったという話が多い。やはりお互い1人1人ができることをしっかりやってもらうことが感染拡大を防ぐことになるので、徹底してほしい」と強調し、学校現場で協力して感染防止に努めてほしいと呼び掛けた。

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