デジタル庁が発足 教育データ利活用へ基盤整備など推進

 政府のデジタル戦略の司令塔となるデジタル庁が9月1日、発足した。発足式では、初代大臣に任命された平井卓也デジタル相が「デジタル化によって豊かで選択肢の多い、誰一人取り残さない社会をつくるという重い使命に取り組んでいきたい」などと職員らに訓示した。同庁は教育分野では、児童生徒の学習記録のデジタル化をはじめ、さまざまな教育データの利活用を進めるための基盤づくりなどに取り組み、児童生徒の個別最適な学びの実現につなげる。

東京・千代田区のデジタル庁での発足式で、プレートを手にする平井デジタル相(右から2人目)や石倉デジタル監(左端)ら

 同庁は、民間出身者も含めて約600人体制で発足。事務方トップのデジタル監には、一橋大学名誉教授の石倉洋子氏が就任した。発足式では、菅義偉首相がオンラインで「新型コロナ関連の対応の中で、行政サービスや民間でのデジタル化の遅れが浮き彫りになった。自由な発想でスピード感をもって、わが国全体を作り替える気持ちで取り組んでほしい」と訓示した。

 続いて平井デジタル相が「時代の変化のスピードが速い中、デジタル面で日本は相当遅れてしまった。デジタル化によって、豊かで選択肢が多く、誰一人取り残さない社会を作るという重い使命を背負っており、スタートアップ企業のような気持ちで取り組んでほしい」と職員に呼び掛けた。

 同庁ではデジタル社会の実現に向けて、国民目線でのサービス創出やデータ資源の利活用など、全ての国民にデジタル化の恩恵が行き渡る社会の実現を目指し、必要な共通機能の整備・普及などに取り組む。このうち教育分野のデジタル化を巡っては、学習記録などが主に紙媒体で蓄積されていることや、学校や自治体が所有するデータの形式が異なりデータ連携ができていないなどの課題があり、さまざまな教育データを集約・連結する仕組みや標準モデルなどを構築する。

 こうした教育プラットフォームを基盤として、文科省が教育データの利活用などを進めて一人一人にあったきめ細かい指導や事業改善につなげるなど、学校現場での児童生徒の個別最適な学びや協働的な学びの実現に取り組む。

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