コロナ禍で主権者教育実施できず オンライン活用広がる

 総務省は8月31日、選挙管理委員会による主権者教育の、昨年度実施状況についての調査結果を公表した。コロナ禍の影響で、出前授業を実施した選管の数は調査を開始した2015年度以降最低となったものの、オンラインを活用した取り組みも増えるなど、新たな実践の模索が伺える結果となった。

 調査結果によると、20年度に出前授業を実施したのは556の選管にとどまった。コロナ禍により、従来行われていた生徒が集まって話し合うなどの活動が制限されたり、一斉休校の影響で学校側が授業時間を確保できなかったりしたことが影響し、全ての校種で実施校数が減少した(グラフ)。

出前授業の実施学校数の推移

 高校の実施率は全体で18.4%(同7.1ポイント減)、3年生に限った場合では8.2%(同4.6ポイント減)。出前授業の内容では▽模擬選挙と講義などを組み合わせた形式 62.9%▽講義のみ 34.4%▽模擬選挙のみ 2.7%――で、模擬選挙では架空の政党や候補者などに投票するものが73.1%を占めた。

 一方で、オンラインや動画教材を活用して出前授業を行う学校も多く見られ、小、中、高校・高専、大学・短大、専修学校、特別支援学校で合わせて144校が実施。特に高校・高専は87校と他校種と比べて最も多かった。具体的な内容では「事前に作成した授業動画を学校が動画共有サイトで配信する」「校内ウェブ中継で立会演説会を開催し、体育館で模擬投票をする」「スマートフォンからオンライン講演を視聴できるようにし、チャットを利用した意見交換を実施する」「アンケート機能を利用して模擬投票を実施する」などがあった。

 この調査は、全国の1963の選管を対象に行った。

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