自殺念慮のある15~19歳 コロナ禍のストレスの影響強く

 コロナ禍で子どもの自殺の増加が社会問題となっていることを巡り、日本財団は9月3日までに、自殺に関する意識調査の結果を公表し、15~19歳の自殺念慮や自殺未遂のリスクが高いことをデータで明らかにした。1年以内に自殺念慮があった15~19歳では、そうでなかった層と比べて、コロナ禍のさまざまなストレスを強く感じているなどの特徴が浮かび上がった。

 調査結果によると、15~19歳で1年以内に自殺を考えた(自殺念慮)ことがあると答えた138人に、その原因を複数回答で尋ねると、最も多いのが「学校問題」で65.0%、次いで「家庭問題」(57.7%)、「健康問題」(55.9%)と続いた。1年以内の自殺念慮は15~19歳、20代などの若年層に多く、特に15~19歳の場合は、男性よりも女性が多かった。これらの傾向は自殺未遂についても同様だった。

 ストレスを項目ごとに得点化した質問について、15~19歳で1年以内に自殺念慮があった層とそうでない層との間でギャップが大きかったものをみると、最も大きかったのは「精神的健康問題の症状悪化」で、次いで「同居する家族から感情的な暴言を吐かれること」「同居家族と一緒にいる時間の増加/一人の時間の減少」「マスク/感染対策をするかしないかを巡り、世の中の意見が分かれていること」など、コロナ禍による生活環境の変化や周囲の影響を強く受けていることが分かった(グラフ参照)。

1年以内の各ストレスの得点差

 また、15~19歳や20代などの若い年代は、自殺に関する報道を目にすると、自殺を繰り返し考えるようになるなど、報道による影響を受けやすい傾向にあることも裏付けられた。

 これらの結果を踏まえ、若年女性や中高生世代の自殺の要因について実態把握を行い、必要な支援を検討していく必要があると、同財団は指摘している。

 この調査は今年4月9~13日に、全国の15~79歳の男女と、1都3県の13~14歳の男女に対し、インターネットで実施した。有効回答数は2万件。同財団では2016~18年にも自殺意識に関する追跡調査を行っているが、今回の調査では対象を13歳まで引き下げ、新型コロナウイルスの影響に関する質問項目を加えた。

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