【デルタ株危機】オンライン授業への備え 民間企業も支援

 新型コロナウイルスの感染拡大による臨時休校や分散登校などを見据え、教育系の民間企業が、オンライン授業などの支援に乗り出している。授業支援クラウド「ロイロノート・スクール」を提供するLoiLoや、学習管理プラットフォーム「Studyplus for School」を手掛けるスタディプラスはこのほど、教育関係者を対象にオンラインセミナーを開催。感染拡大を受け、ICTを活用した学びの保障が叫ばれる中、教育現場の不安に応える。

ロイロノートでは、児童生徒が入力した「出欠カード」を教員側で集約できる(画像はイメージ、LoiLo提供)

 LoiLoのオンラインセミナーでは、ロイロノート・スクールの「出欠カード」という機能を使い、オンラインで簡単に健康観察や検温記録を回収する方法を紹介。同社担当者は「通常時の出欠管理・健康観察などでも広く使われている機能。オンライン授業や分散登校の検討がなされる中、出欠カードを効果的に利用できれば、学校現場の役に立つのでは」と開催の狙いを説明した。

 8月27日のオンラインセミナーには約600人の教職員らが参加し、ライブ中継も行った。同社の担当者が「出欠連絡専用の授業の作成」「出欠カードの作成」「出欠カードを児童生徒に送る」というステップを踏み、設定やカスタマイズの方法を詳しく解説したほか、児童生徒が入力した健康観察データの集約や変更方法についても紹介。参加した教職員らからは質問やコメントが次々と寄せられ、活発なやりとりが行われた。

 また、スタディプラスのオンラインセミナーでは、私立学校や学習塾などで導入されている「Studyplus for School」を使い、既存の教材を使って自習の記録を登録する方法、PDFファイルや動画などの学習コンテンツを配信する方法、グーグル・クラスルームと連携して課題をやりとりする方法など、状況に応じて使い分けられるオンライン学習を紹介。

Studyplusアプリでは、ウェブ上で学習したコンテンツの学習記録を登録できる(スタディプラス提供)

 セミナーに登壇した同社の宮坂直取締役COOによれば、昨年春の一斉休校時、学習塾では授業を継続させるため、オンライン授業に向けた手探りの状況が続いたという。生徒のモチベーション維持のため、各自が自習する様子をZoomでつなぐ「オンライン自習室」から始まり、徐々にライブ配信などへとステップアップした経緯を語った。

 宮坂COOは「当初のオンライン自習室では、生徒が常にカメラをオフにしていて、殺伐とした雰囲気になることも。講師は『10分経過』と書いた紙をカメラに映すなど、アナログな工夫をしていた。改善を重ねるうちに、Write & Record、Explain Everything、GoodNotesなど板書ができるアプリも活用し、いわゆる『オンライン授業』らしいライブ配信もできるようになってきた」と話した。

関連記事