南極からGIGA特別講座 グーグルフォームでクイズ回答

 文科省は9月7日、南極地域観測隊と連携した教育活動「GIGAスクール特別講座~南極は地球環境を見守るセンサーだ!~」を開催した。事前に申し込みをした中学校など10校が昭和基地とつながり、Zoomを使って双方向のやりとりをしたほか、YouTubeでのライブ配信に8300ものアクセスがあった。生徒たちはリアルタイムで届けられる南極の様子に見入りながら、観測隊員からのクイズにグーグルフォームを用いて回答した。

観測隊員の話に聞き入る板橋第五中学校の生徒ら

 東京都の板橋区立板橋第五中学校(太田繁伸校長、生徒132人)では、中学1年生約50人がZoomで参加。観測隊員からは「熱いお湯を勢いよく、空に向かってまくとどうなるか」「吐く息が白くならないのはなぜか」といったクイズが出され、生徒らは手元にある1人1台のクロームブックを使って、グーグルフォームで回答を送信した。観測隊員が実際に熱湯を空にまくと、生徒たちからは歓声が上がった。

 特別講座ではまた、阿保敏弘越冬隊長がオゾンホールについて解説。オゾンが非常に少ない領域が南極上空に広がりつつある状況を示し、こうしたオゾンホールを初めて発見したのは日本の観測隊だったことなどを説明すると、生徒らは真剣な表情で阿保隊長の話に聞き入った。

 事前に児童生徒などから寄せられた質問は1700件を超え、そのうち「お風呂はどうしているか」「観測隊員になるために資格は必要か」といった質問に観測隊員が回答。昭和基地に入浴設備があり、日本にいる時と変わらず入浴していることや、隊員に共通して必要な資格はないものの、健康であることが非常に重要になることなどを紹介した。

 板橋第五中学校では、今年3月にGIGAスクール構想での1人1台端末の整備が完了。8月には通信環境も整い、授業での活用が本格的に始まっているという。特別授業の視察に訪れた萩生田光一文科相は、生徒たちの様子を見て「不慣れだということもなく、われわれが見ていても頼もしいほど、さくさくと画面を操作していた」と感想を語った。

 萩生田文科相はまた「一定程度、不具合が生じるのは、現状からいうとやむを得ない。自分の画面で、クイズの途中でフリーズしてしまったり、画面が飛んでしまったりすると、生徒はものすごくショックだし、パニックになると思う」と指摘。

 その上で「まさにこういう環境を整備していくのが、今月からスタートしたデジタル庁の役目だ。ぜひ政府全体で環境を良くして、一人一人に良い効果を示すことができるような授業にブラッシュアップしていきたい」と期待を語った。

 さらに「次回は海洋研究開発機構(JAMSTEC)に協力いただいて、海底からの授業を予定している。またその先は、世界遺産などの文化の拠点で、教科書の挿絵に載っているようなものを実際に、リアルタイムの映像で見てもらうような授業をしたい」と、今後の特別講座の実施に意欲を示した。

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