被災地の困窮家庭にコロナ影響 入学時の制服代が特に負担

 東日本大震災の被災地で、コロナ禍が家庭の経済状況の悪化に拍車を掛けている――。国際NGOの「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」はこのほど、岩手県の宮古市と山田町、宮城県石巻市で行っている、経済的に厳しい家庭に向けた子ども給付金に関する利用者アンケートの分析結果を公表した。新型コロナウイルスの感染拡大により、収入が減ったと回答した保護者が半数を占めるなど、コロナ禍が被災地における子どもの貧困に影響を与えていることや、新入学の際に、制服や体操着の費用を特に負担に感じていることが示された。

 保護者への調査で、新型コロナウイルスの感染拡大により、収入が拡大以前と比べて減少または無収入になったと回答したのは50.3%。高校の就学に関して心配なことを複数回答で尋ねると、32.2%の保護者が「経済的な理由により就学を続けられない可能性がある」と答えた。就学を継続できない経済的な理由としては、授業料が最も多く、27.0%を占めた。

 また、卒業や就学準備にかかる費用で、特に負担に感じる品目を複数回答で聞くと、制服・体操着代が78.2%と突出して高く、次いで「学校で使用する教科書・教材代」(32.9%)、「ランドセル・カバン代」(27.6%)などが続いた。実際にかかった制服や体操着代の費用について尋ねたところ、小学1年生では平均1万5192円、中学1年生では平均7万7161円、高校1年生では平均8万7396円と、進学するにつれて負担が増えていた。

卒業や就学準備にかかる費用で特に負担に感じる品目

 これらの結果を踏まえ、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンでは、就学に関する家計の負担額を減らすために、制服代や卒業アルバム代、教材費などを見直すこと、高校生への経済的支援を拡充することなどを提言した。

 同調査は、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが行っている子ども給付金の「新入学サポート2021」と「高校生活サポート2021」を受給している世帯に、2021年4~6月にアンケートを送付。保護者466人、中高生および卒業生261人が回答した。

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