学校で目を休ませるルール作りを 文科省が全国に呼び掛けへ

 GIGAスクール構想によるデジタル端末の使用増加で、子供たちの視力への影響が懸念されているのを受け、文科省は9月7日、日本眼科医会が作成したチラシを活用して、全国の学校現場に目の健康を守るためのルール作りを呼び掛けることを明らかにした。チラシは、「30分に1回は遠くを見て目を休ませる」「画面から目を30センチ以上離す」などの注意点を、漫画のキャラクターを使って示す内容。萩生田光一文科相は同日の閣議後会見で、「資料を参考にして、遠くを見ることの習慣付けや、目の健康の大切さへの理解が深まることを期待したい」と述べた。

デジタル端末を使う際の注意を呼び掛ける資料(日本眼科医会提供)

 全国の眼科医らでつくる日本眼科医会は同省の協力で、「ギガっこデジたん!」という漫画のキャラクターを使って、目の健康を守るための留意点をまとめたチラシを新たに作成した。チラシは7通りあり、「30分画面を見たら20秒以上遠くを見て目を休める」「寝る1時間前からは画面を見ない」「姿勢を正して画面から目を30センチ以上離す」など、デジタル端末を使うときの注意点がそれぞれ記されている。

 この漫画は、日本眼科医会のホームページからダウンロードが可能。同省は近く都道府県教委などを通して全国の学校に事務連絡を出す方針で、この資料を活用して各学校や教室で、目を休ませるためのルール作りなどに役立ててほしいと話している。

 同省の学校保健統計調査(2019年度)によると、裸眼視力が1.0未満の児童生徒の割合は小学生34.5%、中学生57.5%、高校生67.6%に上り、いずれも過去最多を更新した。同省はGIGAスクール構想のスタートでさらに児童生徒の視力悪化が懸念されるとして、今年度、全国で小学1年生から中学3年生まで各学年1000人程度、計約9000人を対象に、眼軸長も含めた近視の実態調査に乗り出している。

 萩生田文科相は会見で、「作成された資料は、キャラクターを交えながら目の健康を守るルールを端的に伝えるものとなっている。例えばクラスで、遠くを見る対象を決めるプロセスを通じて、遠くを見ることの習慣付けや目の健康の大切さへの理解が深まることを期待したい。文科省としては引き続き、子供たちの目の健康を守るための取り組みを進めたい」と述べた。

関連記事