共通テスト追試験は全国で 大学入試のコロナ対策を通知

 来年1月に行われる2022年度大学入学共通テストについて、文科省は9月14日、今年と同じく全国47都道府県に追試験の会場を設置すると発表した。新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、1月15日・16日の本試験を体調不良などで受験できない場合に、同29日・30日に実施される追試験を受験しやすくする。また各大学の個別試験でも、追試験などの受験機会の確保を促すため、これまで大学に求めてきた入学者の定員管理に例外的な扱いを認める。

 これまでの大学入試センター試験では、追試験の日程を本試験の1週間後に設けるのが通例だったが、来年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、体調不良の場合や濃厚接触者に指定された場合などでも受験しやすいよう、本試験の2週間後に追試験を実施する。ただし今年、特例的に行った本試験の「第2日程」は設けない。

 今年6月、2022年度の大学入学者選抜実施要項が公表された時点では、追試験の会場数や設置場所について、出願期間となる今年秋までに決める方針が示されていた。9月27日に共通テストの出願が始まるのを前に、文科省は、昨年と同じく全国に追試験の会場を設置することを決め、各大学や高校の設置者などに通知した。

個別試験での追試験などの設定状況(出所:文科省「令和4年度新型コロナウイルス感染症対策に伴う個別学力検査の追試等の対応状況」)

 各大学の個別試験については今年7月31日時点で、全体の96.6%に当たる1020大学が、新型コロナウイルスに感染した場合などに備えた追試験の設定や、追加の受験料なしでの別日程への振り替えを予定している。

 しかしその場合、受験生の志望動向や進学先決定の時期が変わり、これまで文科省が大学に求めてきた入学定員管理が困難になる恐れがある。こうした事情を踏まえ文科省は14日、こうした追試験に合格し入学した場合は「入学定員超過率の算定における入学者には含めない」とする今年の例外的な措置を、来年の入試でも継続することとし、各大学に対して受験機会の確保を促した。

 さらに、希望する受験生が速やかにワクチン接種を受けられるようにするため、萩生田光一文科相は14日の閣議後会見で、接種会場を設置する自治体や大学に対して「入試の時期も踏まえつつ、特段の配慮をお願いしたい」と呼び掛けた。文科省は同日、各自治体で優先接種の機会を設けている事例や、学校での教育活動に影響がないよう配慮する事例などをまとめて、都道府県・政令市教委などに通知した。

新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、来年の大学入試について説明する萩生田文科相

 萩生田文科相は受験生に向けて、「現在の感染状況の中で不安を抱えながらも、大学進学を目指し、準備を進めているところだと思う。引き続きマスクの着用や手洗い、密の回避など基本的な感染対策の徹底を行い、目標に向かって頑張っていただきたい」とエールを送った。

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