文科次官に義本氏 文科省、幹部人事を一新

 政府は、9月14日の閣議で、文部科学事務次官に義本博司・総合教育政策局長を起用するなど、文科省の幹部人事を承認した。

幹部人事を説明する萩生田文科相

 局長級人事では、総合教育政策局長に藤原章夫・内閣審議官、初等中等教育局長に伯井美徳・高等教育局長、高等教育局長に増子宏・官房長、官房長に矢野和彦・文化庁次長、研究振興局長に池田貴城・内閣官房教育再生実行会議担当室長をそれぞれ起用し、主要な幹部を一新する。藤原誠・文部科学事務次官、杉野剛・研究振興局長は辞職する。

 萩生田光一文科相は同日の閣議後会見で、「文科省は、内閣の最重要課題である教育再生の着実な実行や、GIGAスクール構想と連動した教育のハードソフト人材の一体改革の推進、世界トップレベルの研究基盤の構築、ソサエティー5.0の実現に向けた科学技術イノベーションの創出などに加え、新型コロナウイルス感染症に対応した子供たちの学びの保障の確保など、喫緊の課題を着実に実施する必要がある。義本新事務次官のリーダーシップのもと、これらの諸課題にしっかりと取り組んでもらいたい」と述べた。

 また、義本氏を事務次官に起用することで、藤原誠氏に続いて文教系出身者が就くことになり、文教系出身者と科技系出身者が交互に事務次官となる、いわゆる「たすきがけ人事」の慣例が崩れることになる。

 これについて、萩生田文科相は「文部省と科学技術庁が合併して、もう20年を超えた。直近では幹部職員が相次いで処分される不祥事もあった。もはや旧文部、旧科技という概念はいらないのではないか。STEAM人材と言われるように、文科省自らが文系だ理系だなどということではなく、お互いにしっかりと連携しながら、一つ一つの政策を前に進めていくことをお願いしたい。そういう期待をしている」と説明した。

【文部科学事務次官】 
義本博司
(よしもと・ひろし)氏 1961年、京都府生まれ。京都大法学部卒。1984年に文部省入省後、福岡県教委、在フランス大使館勤務などを経て、文科省幼児教育課長、広報官、厚労省保育課長、文科省大学振興課長、大臣官房会計課長、初等中等教育局担当審議官、高等教育局担当審議官、総括審議官、高等教育局長、大学入試センター理事を経て、2021年1月から総合教育政策局長。

【総合教育政策局長】 
藤原章夫
(ふじわら・あきお)氏 1964年、岡山県生まれ。東京大法学部卒。1987年に文部省入省後、香川県教委、在フランス大使館勤務などを経て、文科省初等中等教育局小学校連絡調整官、高等教育局専門教育課長、大学振興課長、初等中等教育局教職員課長、大学振興課長、大臣官房人事課長、初等中等教育局担当審議官、文化庁文化部長などを経て、2019年7月から内閣官房オリンピック・パラリンピックレガシー推進室審議官。

【初等中等教育局長】
伯井美徳(はくい・よしのり)氏 1962年、大阪府生まれ。神戸大法学部卒。1985年に文部省入省後、宮城県教委、高等教育局視学官(米国立科学財団(NSF)出張)、横浜市教育長などを経て、文科省初等中等教育局教科書課長、教育課程課長、財務課長、大臣官房人事課長、初等中等教育局担当審議官、大学入試センター理事、大臣官房文部科学戦略官を経て、2019年1月から高等教育局長。

 9月14日の閣議で承認された文科省の他の幹部人事は次の通り。9月21日発令。( )内は現職。

 総括審議官(大臣官房付)柿田恭良▽スポーツ庁次長(総括審議官)串田俊巳▽文化庁次長(学習基盤審議官)塩見みづ枝▽大臣官房付(初等中等教育局長)瀧本寛▽学習基盤審議官(総務課長)茂里毅▽大臣官房審議官・初等中等教育局担当(初等中等教育局初等中等教育企画課長)淵上孝▽大臣官房審議官・高等教育局担当(大臣官房付)里見朋香▽文教施設企画・防災部長(東北大学理事)下間康行

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