ロボットが授業で対話に参加 三重大附属小が阪大と研究

 ロボットはクラスメート――。三重大学教育学部附属小学校(松浦直己校長、児童590人)は9月17日、大阪大学大学院基礎工学研究科が開発した社会的対話ロボット「CommU(コミュ―)」が参加したオンライン授業を公開した。子どもたちの議論にコミューがさまざまな反応をすることで、子どもたちの学びがどう変化するのかを研究する。

ロボットを操作する5年生の児童(三重大学教育学部附属小提供)

 2015年に開発され、30センチほどの大きさのコミューは、視線や口が動くことで、多様な振る舞いや感情表現を可能にしたロボットで、遠隔操作で動かしたり、話し掛けたりすることができる。三重大学と大阪大学、国立精神・神経医療研究センターでは、今年度からコミューを同校の学級に入れて、大阪大学大学院基礎工学研究科の吉川雄一郎准教授が遠隔操作するなどして、理科や外国語、「総合的な学習の時間」で一緒に授業を受けている。

 この日公開された5年C組の理科の授業では、子どもたちも自宅などからオンラインで参加。「流れる水の働き」について学ぶ授業の2時間目で、前の時間に各自で考えた「どうして大雨が降ると川の水が茶色く濁るのか?」に対する自分の意見をグループで共有した後、全体でさらに仮説や疑問を話し合った。

子どもたちと一緒にオンライン授業に参加するコミュー(Zoomで取材)

 児童らの「大雨で水位が上がり、川の周りの土が削れて濁るのではないか」「山や上流から柔らかくなった土や泥が流れてくる」「川の周りがコンクリートで固められていても濁るけれど、それはなぜか」などの意見を聞きながら、コミューは相づちを打つようなしぐさをしたり、児童から意見を求められると、音声で答えたりしていた。

 この授業を行い、コミューを活用した授業開発に取り組んでいる同校の前田昌志教諭は「例えば、対話の中で発言をしにくい子が、コミューが入ることでどう変化するかなどを、これから検証していきたいと考えている。子どもたちにとってコミューはクラスメートという位置付けなので、コミューの質問や促す発言に対する子どもの様子は、教師からのものとは違っている」と説明する。

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