多様なニーズに応じた地域の保育所 厚労省検討会が論点を協議

 今後の地域における保育所や保育士の課題を議論している厚労省の検討会は9月22日、第3回会合をオンラインで開き、一時預かりや障害などの多様なニーズを抱えた保護者・子どもへの支援についての対応策を協議した。

 検討会ではこれまでの議論を踏まえ、今後の論点を①人口減少地域などにおける保育所の在り方②保育所・保育士による地域の子育て支援③多様なニーズを抱えた保護者・子どもへの支援④保育士の確保・資質向上――に整理。この日の会合では、このうちの③について取り上げることとし、保育所などで行われている一時預かりを、必要とする人がより利用しやすくするための方策と、医療的ケア児、障害児、外国につながりのある子どもなどの受け入れや、そのための支援方策について検討した。

保育所などの一時預かりや障害児、外国につながる子どもへの対応について協議した検討会(テレビ会議システムで取材)

 一時預かりでは、保育所に慣れていない子どもを一時的に預かることから保育士の負担が大きい一方、育児疲れを感じている保護者の負担軽減につながるとして、保育所が一時預かりを利用する子どもの状況を事前に把握する仕組みや、利用する子どもの年齢に応じた補助の在り方を検討してはどうかと事務局が提案。

 これに対して構成員からは「地域の要望やニーズに答えたいが、現場の負担感は大きい。予算も人員も確保できない。少子化になると一時保育のニーズも小さくなる。週に1~2回受け入れるようにすれば、それなりに運営もできるのではないか」「一時預かりは一時的、緊急的で保育者と子どもの関係が継続的ではないため、専門的なスキルが求められるが、一時預かりを担当する保育士は常勤でないことも多く、担当者の資質任せになってしまうこともある。一時預かりの専門的スキルについての研修を受けるシステム構築が必要だ」などの意見が出た。

 また、医療的ケア児や障害児の受け入れ、外国につながりのある保護者や子どもへの対応では、「(外国につながりのある)保護者への書類の書き方などの説明が、すごく難しいと保育士から聞く。言葉や食事、文化以外にもこまごまとした対応が大変だ。人の配置以外に研修も必要になってくる」「加配された保育士がニーズに合っているかも大事なことだ。どうやったら子どもや保護者が気持ちよく生活できるか。そのために何ができるかを考える方が重要ではないか。医療的ケア児や障害児への対応も、もう少し柔軟な考え方ができるのではないか」「障害児を担当した保育士が一人で問題を抱えてしまうこともある。保育所だけで担うのではなく、多職種の連携を仕組みとして具体的に位置付けていく必要がある」など、加配される保育士の専門性や関係機関との連携を指摘する声が上がった。

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