中学生624人、ヤングケアラーの自覚あり さいたま市教委

 さいたま市教委は9月27日、市立中学校、中等教育学校の生徒らを対象に実施した、ヤングケアラーの実態調査の結果を公表した。ほぼ5%に当たる1273人が「世話をしている家族がいる」と回答した一方で、「ヤングケアラーの自覚がある」と答えたのは642人にとどまった。ヤングケアラーについて聞いたことがないと回答した中学生は、全体の約7割を占める2万258人に上った。

 家族の世話をしていると回答した生徒に、世話をしているためにできないことを尋ねたところ、「特にない」が832人と過半数を占めた。一方で、「自分の時間がとれない」(138人)、「睡眠が十分にとれない」(96人)、「宿題をする時間や勉強する時間がとれない」(92人)――など、日常生活に何らかの影響を及ぼしている生徒もいた。少数ではあったが、「学校に行きたくてもいけない」(8人)、「どうしても学校を遅刻・早退してしまう」(10人)など、学校生活に悪影響を及ぼしているという回答もあった。

 さらに、世話のきつさについて尋ねたところ、「特にきつさはかんじていない」との回答が897人と、約7割に上った。一方で、「時間的余裕がない」(135人)、「精神的にきつい」(77人)、「身体的にきつい」(47人)――など、何らかのしんどさを抱えている生徒も目立った。

 学校や大人に助けてほしいことを尋ねたところ、「特にない」が701人と最多だったものの、「自分のいまの状況について話を聞いてほしい」(92人)、「学校の勉強や受験勉強など学習のサポート」(83人)、「自由に使える時間がほしい」(81人)――など具体的な支援を求める声があった。「わからない」との回答も、173人に上った。また、自分が行っている家族の世話を代わってくれるサービスや人が欲しいとの回答もあった。

 この調査結果を受けて市教委は、▽ヤングケアラーの定義を生徒に対して明確に示すとともに、生徒にヤングケアラーについての正しい理解を広めていく▽「ヤングケアラー」と「発達段階に即した家庭における自らの役割」という、2つの側面を明らかにすることが肝要――などの見解を示した。

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