障害児通所支援の質向上 厚労省検討会が報告書素案

 厚労省の「障害児通所支援の在り方に関する検討会」はこのほど、第7回会合をオンラインで開き、これまでの議論を踏まえた報告書の素案について協議した。障害児通所支援を利用する障害児が増加し、今後は就学期以降も利用率が高まる見通しであることから、より質の向上を図る方針が示された。

報告書素案について協議した障害児通所支援の検討会(YouTubeで取材)

 児童発達支援や放課後等デイサービスを中心とする障害児通所支援は、ここ数年、事業所数や利用者数が飛躍的に増加し、適切な運営や支援の質の確保が課題となっている。特に就学期移行も利用するニーズが高まることも想定され、子どもの発達段階に応じて、適切な支援を提供していく必要性が指摘されている。

 こうした観点から報告書素案では、障害児通所支援の役割として、障害児の自己肯定感を高め、多様性が尊重される中で本人らしさを発揮できるようにサポートしていくことが、障害児通所施設の重要な役割であると強調。児童発達支援センターや児童発達支援事業・放課後等デイサービスにおいて、制度的な見直しが求められる事項を挙げた。

 児童発達支援センターについては、地域の中核的な支援機関として①幅広い高度な専門性に基づく発達支援・家族支援機能②地域の障害児通所支援事業所に対するスーパーバイズ・コンサルテーション機能③地域のインクルージョン推進の中核としての機能④地域の障害児の発達支援の入口としての相談機能――を担うとし、福祉型と、肢体不自由児のみを対象としていた医療型については、定員に応じたスタッフの配置により、遊びを通したさまざまな領域の発達支援を行いやすい環境を整えるため、一元化することが望ましいとした。

 児童発達支援・放課後等デイサービスでは、見守りだけで適切な発達支援が行われていないケースや、実態として学習支援、ピアノ・絵画などの指導のみをしているなど、必ずしも障害特性に応じた専門性の高い発達支援を提供していると判断できない場合は、給付費の支給対象としない方向で運営基準を検討するなど、質の向上につながる対策を提言。

 特に放課後等デイサービスは、小学生から高校生まで幅広い年代に応じた支援を行えるよう、ガイドラインの全体的な見直しを行うとともに、専門学校や各種学校に通学している場合でも、発達支援が必要だと自治体の首長が認める場合は、サービスの給付決定ができるように制度上の検討を行うよう求めた。

 この日の会合では、素案の文言の加筆修正などが検討された。次回会合で報告書案が取りまとめられる見込み。

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