「PTAは女性が」無意識の性別役割意識を初調査 内閣府

 内閣府は10月5日までに、「性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究」の結果を公開した。教育・子育てに関する項目では「PTAには、女性が参加するべきだ」といった、性別役割意識に同意する割合が男性で2割を超え、総じて男性の方が高い結果となった。

教育・子育て関連の性別役割意識(出所:内閣府「令和3年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究」)

 昨年12月に閣議決定された「第5次男女共同参画基本計画」では、地方出身の若い女性が東京に流出している背景について、「固定的な性別役割分担意識や性差に関する偏見、無意識の思い込みが根強く存在しており、女性の居場所と出番を奪っている」と指摘している。こうした問題意識を踏まえ、内閣府が初めて調査に踏み切った。

 今回の調査では、「家事・育児は女性がするものだ」など性別に基づく思い込みを36項目挙げ、自分がそう思うかどうかを聞いた。教育や子育てに関する項目では、「共働きで子どもの具合が悪くなった時、母親が看病するべきだ」「男性であればいい大学を出て出世を目指すべきだ」「PTAには、女性が参加するべきだ」に賛同する割合が男性で2割を超えた。

 また「学級委員長や生徒会長は男子が、副委員長や副会長は女子の方が向いている」「女性に理系の進路(学校・職業)は向いていない」に賛同する男性も約1割いた。総じて男性の方が賛同する割合が高く、教育・子育て分野でも性差に関する思い込みが根強く残っていることが浮き彫りになった。

 36項目のうち最も賛同する割合が高かったのは「女性には女性らしい感性があるものだ」で、男性51.6%、女性47.7%が賛同。次いで「男性は仕事をして家計を支えるべきだ」が男性50.3%、女性47.1%と高かった。36項目の思い込みのうち1つ以上賛同した人は、回答者全体の76.3%に上った。

 同調査では性別に基づく役割や思い込みを決め付けられた経験についても尋ねた。自由回答で「PTAなどの集まりでは女性の名前を、当然のように記入する」(女性50代)、「女性だから結婚して出産するのだから、大学に行かなくてもよいと親や親戚から言われた」(女性20代)、「子どもを病院に連れていったら、病院の待合室で看護師さんに『お母さんは今日来ていませんか?』と聞かれたことがある」(男性30代)という声が寄せられた。

 内閣府の杉田和暁・男女共同参画局総務課長は「今回の結果を元に、自治体や企業などと連携し、啓発を進めていきたい」と話す。同調査は今年8月中旬、全国男女20~60代を対象にウェブアンケート形式で行われ、地域・性別・年齢が均等になるよう回収。男性5069人、女性5165人の計1万330人から回答を得た。

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