新旧文科相が引き継ぎ 萩生田前文科相「退任後も関心」

 新旧文科相の交代に伴う事務引き継ぎと、省内職員あいさつが10月5日、文科省内で行われた。岸田文雄内閣で経産相に就任した萩生田光一前文科相は、文科省の職員を前に、自身が携わった教育政策について、今後も関心を寄せていくと述べた。一方、末松信介文科相は会社員時代に受けた言葉を振り返りながら、「日本の教育のために、皆さんの力を貸していただきたい」と、職員に力強く呼び掛けた。

引き継ぎ書に署名した末松文科相(右)と萩生田前文科相(現経産相)

 同省内の大臣室で行われた事務引き継ぎでは、萩生田前文科相から末松文科相に引き継ぎ書が手渡され、それぞれが署名を行った。萩生田前文科相は末松文科相に対し「(末松文科相は)地方議会から国政に来られたが、特に教育行政は地方の皆さんとの連携が大切なので、今までの経験を生かしてぜひ頑張っていただきたい」と伝えた。

 その後、文科省職員への最後のあいさつに立った萩生田前文科相は「役人だから異動があるが、異動しても自分が関わった仕事が今、どうなっているかに関心を持ってほしい。そうすれば必ず失敗はなくなるし、より良いものになる」と語り掛けた。

 そして「私も皆さんと一緒に約束して、私が携わったものがどうなっているかを、経産相としてしっかり見ている。GIGAスクール構想があまりにもたもたしているなら、(経産省が携わる教育産業の)EdTechエドテックでやった方が早いな、というように」と、冗談めかして激励する場面もあった。

文科省の職員にあいさつする末松文科相

 萩生田前文科相の後にあいさつに立った末松文科相は、全日本空輸大阪支店での新入社員時代、現日本経済団体連合会(経団連)副会長の片野坂真哉ANAホールディングス社長と机を並べていたことを明かした。また、同社第2代社長を務めた岡崎嘉平太氏に「お前たち、あの飛行機、なぜ飛ぶか分かるか」と問われた思い出を語った。

 「新入社員は皆黙っていたが、(岡崎氏は)『何もそんな難しいことを言おうと思っているのではない。若い人には、常に素朴なことを疑問に思ってほしいのだ』とおっしゃった。私も若い子供たちにはぜひ、科学技術をはじめ、あらゆる分野で活躍してもらいたい。素朴な疑問を持って成長していく子供を育てるために、文科省の役割がある」と力を込めた。

 また、萩生田前文科相が文科省職員について、予算折衝などの場面で「負け癖」がついていると評したのに対し、末松文科相は「勝負するときには勝負するべきだと私も思っている。私は財務省の政務官を務めた経験もあり、しっかりそのあたりを見てまいりたい」と述べ、重要な教育政策に関しては譲らない姿勢を見せた。

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