通常学級で特別な支援要する子供 新たに高校も実態調査

 発達障害の可能性があるなど、通常の学級に在籍しながら特別な教育的支援を必要とする児童生徒の把握に向けて、文科省は10月5日、学校現場への実態調査に関する有識者会議の初会合を開いた。調査が行われるのは2012年以来、約10年ぶりで、この間、新たに高校で通級による指導が制度化されたことから、小中学校に加え高校でも実施する方針。

 前回調査では、小中学校の担任教員の回答から、通常の学級で、知的発達の遅れはないものの、学習面または行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒は6.5%に上るとの推計値が公表され、発達障害がある子供が通常の学級に2人程度はいる可能性が示された。

 今回の調査は、22年1~2月に実施し、12月ごろをめどに結果を公表。18年度から高校での通級による指導が始まったことを踏まえ、高校も対象とし、全国の公立小中高から600校ずつを抽出して行う。

調査への期待を話す宮﨑座長(YouTubeで取材)

 初会合では、予定されている質問項目案が示され、それについての検討が行われた。小学校では前回調査から質問項目の変更は行わないが、中学校・高校では、国語と数学に加えて英語についても尋ねるほか、中高生向けの質問内容に見直す。また、児童生徒が受けている支援の状況では、新たに児童生徒が在籍している学級の人数や、スクールカウンセラー、特別支援学校などの外部の専門家からの意見を聞いているかなどを新たに尋ねるとした。

 座長には、全国特別支援教育推進連盟理事長の宮﨑英憲・東洋大学名誉教授、副座長には小児科医の宮本信也・白百合女子大学副学長・人間総合学部発達心理学科教授が選出された。

 議論に先立ち、宮﨑座長は「特に学校現場では、前回調査で配慮を要する児童生徒に目が向けられ、児童生徒へのスクリーニングなどが進み、教育の質の向上につながった。この調査は教員の見立てで行うため、診断したわけではないことに留意する必要がある。発達障害などで困っている児童生徒を早期に発見し、必要な支援を行おうとすることがとても大事な視点だ」とあいさつした。

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