新渡戸文化学園のSTEAM教育が最優秀賞 キッズデザイン賞

 キッズデザイン協議会はこのほど、子どもが安全に使用でき、成長発達に役立つ優れた製品やサービスなどを表彰する第15回キッズデザイン賞を発表した。最優秀に相当する内閣総理大臣賞には、新渡戸文化学園の小学生が、自分たちが使いたいと思う椅子をテーマに、デザインから模型制作、組み立てまで行った「VIVISTOP NITOBE FURNITURE DESIGN PROJECT」が輝いた。

内閣総理大臣賞を受賞した「VIVISTOP NITOBE FURNITURE DESIGN PROJECT」(新渡戸文化学園提供)

 同プロジェクトは、同学園の校舎の一角にあるものづくりスペース「VIVISTOP NITOBE」の椅子を、当時の小学5年生がデザイナーと一緒に発想、図面制作、模型制作、発注書づくりなどを試行錯誤しながら作った。デザイナーや林業関係者と、木材を知る取り組みや、木の加工までを共に進め、椅子の制作はレーザーカッターなどのデジタル工作機械を活用。最後は子どもたちの手で組み立て、完成させた。

 選考では同プロジェクトの、STEAM教育の根本である「自ら問いを生み出し、その解決に取り組むこと」を実践し、座学と実践、感性と定量化、アナログとデジタルの全てを含む点が大きく評価された。
 
 新渡戸文化小学校で図画工作科を担当する山内佑輔教諭は「学校において、その空間づくりに子どもが関与できるケースは多くない。このプロジェクトは子どもたちがオーナーシップやメンバーシップを実感しながら、一緒につくることを大切にした」と話す。

 また、一般的には購入することが多い椅子を制作したことについては、「身の回りの物は自分たちで作ることができるという実感を通じて、子どもたちの創造性を高めることを目指した」と説明。現在は6年生になっている児童らは、このプロジェクト後も「それなら作ればいいんじゃない?」と自然と口にする場面が多いという。

 今後について山内教諭は「学園の中や街の中の課題を見つけ、その解決法の一つとして“ものづくり”に取り組むような展開を考えている」と語る。

 また、子どもの体格に合わせエレコムが開発した「子ども用ヘッドセット」などが優秀賞の経済産業大臣賞に選ばれたほか、(公財)1moreBaby応援団と電通が提供する性教育の情報サイト「SEXOLOGY」などが審査委員長特別賞に選ばれた。

 今回のキッズデザイン賞には409点の応募があり、▽子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン 57点▽子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン 107点▽子どもたちを産み育てやすいデザイン 70点――の各部門で計234点が受賞。その中から優秀作品36点が選ばれた。

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