人口減少地域の保育所 多機能化や統廃合の課題を検討

 少子化や過疎化が進む地域の保育所・保育士の課題を議論している厚労省の検討会は10月11日、第4回会合をオンラインで開き、人口減少地域でどのように保育所を機能的に残していくかを話し合った。厚労省からは、定員割れを起こしている保育所で、空きスペースを地域の子育て支援のために活用するなどの多機能化を進めたり、市町村を中心に既存の保育所の統廃合や規模縮小、認定こども園への移行などを含めた地域の保育の在り方を検討したりする対応案が示された。

人口減少地域の保育所の在り方について協議した厚労省検討会の第4回会合

 出生数の減少や子育て世代の流出などにより、人口減少地域では既存の保育所の維持が今後一層困難になることが予想され、早急に対策を講じなければ地域そのものの消失などにつながりかねない喫緊の課題となっている。

 これまでの構成員による議論を踏まえ、この日の会合で厚労省から示された対応案では▽人口減少地域で定員割れが生じている保育所などで、空きスペースを活用した子育て支援の相談などを行うなど、多機能化を進める際の施設整備の支援を検討する▽保育所を利用する子どもが減少する中で、保育士の処遇改善や人材確保対策を財源面も含めて検討する▽既存の保育所の統廃合や規模縮小、公立と私立の保育所の役割分担、認定こども園への移行などを含めた地域における保育の在り方について、市町村が検討を進められるよう、国は参考となる情報の提供を行っていく――ことなどが提示された。

 対応案について、出席した構成員からは「若年層の流出による地域消失を防ぐために、少子化が進む地域の保育を確保するのが国の最重要課題であるといった、危機感を持った強いメッセージを国民や自治体に向けて発信していただきたい」「一朝一夕に多機能化ができるわけではない。専門性を身に付けるプロセスや投資に配慮しないと、保育士は余っているけど誰も専門的ではない状況が全国各地に生まれてしまいかねない」などの意見が出た。

 また、幼保小連携に関して「人口減少地域では、保育所と小学校、中学校、高校までが一貫した教育に乗り出している町村が出てきており、保育所と小学校の接続期のカリキュラムの充実などに取り組んでいる。文科省でも5歳児段階の幼小の架け橋プログラムが検討されているが、人口減少地域で保育所などの幼児教育施設や小学校との接続の支援を手厚くする視点は今後大事になる」などの指摘もあった。

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